あなたに逢いたくて(1996)
 インチキ画商アートは頼んでもいない絵をいかにも頼んでたかのように見せかけ
押し売る商売で生計をたてる毎日。
受付嬢のグロリアはあきれ果てるどころか、そんな彼の扱いに慣れてしまった。
そんなアートが、いつもように押し売り稼業に行った先でインチキがバレ
間一髪という所を彼は金髪の美女ベティに助けられ、二人は意気投合、一目ぼれ
安直にもその場で婚約までしてしまう始末。
いくらなんでも、早急だろう・・・と気の迷いが表れ始めた頃、アートの目の前に
ベティの妹リズが出現。しかも才色兼備の彼女の一番嫌いなタイプは
インチキでまかり通ってきたアートのような男だと、公言した。
妹の方にホレたと今更いえないアートは、何とか打開策を見出すべく、苦肉の策を
思いつく、それは、『いいかげん』な彼ならではのハナシだった。
実は 繊細な芸術家肌の双子の弟バートがいるという作り話をでっちあげ、
しばらく二役を演じるコトにしたアートではあったが・・・
(原題名:Two Much)
REVIEW(***)
監督:脚本:
フェランド・テューバ
原作:
ドナルド=E=ウェストレイク
出演:
アントニオ・バンデラス
(アート・ドッジ)
メラニー・グリフィス
(ベティ)
ダリル・ハンナ
(リズ)
ジョーン・キューザック
(グロリア)
M.グリフィスがバンデラスと結婚するキッカケになった映画なのに、映画はラ○ー賞
だったという(汗)。ロマンス好きじゃなくても『オバカは好き』な人なら楽しめるのでは。
バンデラスが二役演じるために、必死なサマは、笑えるし、話的に
『ダレが彼の一人二役に気がついていたのだろう』という下りの説明がないのも
助演の面白さでカバーしてると思います。バンデラスのオヤジ役が
画廊で女性をクドくシーンも『この親にしてこのコドモか』というのがナットクだし。
ジョーンの姐ちゃんは、存在だけで笑えてしまうかも。
設定としては面白かっただけに・・・もうすこし生かしてほしいものもあったかしら、むむ


オーシャンズ11 (2001)
ニュージャージの刑務所から4年の刑期を終え仮釈放されてきた、
カリスマ的大泥棒、ダニー・オーシャンは舌の根も乾かないうちから、
次の計画を練っていた。ベガス三大カジノ、ベラージオ、ミラージュ、
MGMグランド の売上金の集まる金庫を襲うというもの。
 三大カジノのオーナーはテリー・ベネディクト、冷酷にして頭脳明晰。
多言語に通じ、従業員の顔を全て覚えている。
肝心の金庫は地下にあり、12時間ごとに暗号番号が変わり、ベネディクトの
元へ報告され、金庫室に入るには指紋のチェックが必要だ。
難攻不落の金庫を破るため、オーシャンはかつての盟友を呼び寄せる。
が、かつての妻の行方が、どうからむかまではわからなかった・・・
(原題名:Ocean's 11)
監督:
スティーブン・ソダバーグ
脚本:
テッド・グリフィン
出演:
ジョージ・クルーニー
(ダニー・オーシャン)
ブラッド・ピット
ラスティ・ライアン)
アンディ・ガルシア
(テリー・ベネディクト)
ジュリア・ロバーツ
(テス・オーシャン)
バーニー・マック
(フランク・カットン)
エリオット・グールド
(ルーベン・ティッシュコフ)
マット・ディモン
(ライナス・コードウェル)
ドン・チードル
(バシャー・ター)
カール・ライナー
(ソール・ブルーム)
シャオボー・クイン
(イエン)
キャセイ・アフレック
(ヴァージル・マロイ)
スコット・カーン
(ターク・マロイ)
Review(****)
F.シナトラが'60年代にお仲間のラットパックと共に撮った
同名映画のリメイク。あの頃はシナトラがサンズホテルのオーナーで
なおかつ、ワーナーの副社長だったからお遊び半分で作れた映画で、
現代はシナトラの代わりにソダバーグの元に集まったのでしょうか。
撮影に使ったカジノはこの映画の製作者、ワインドロープの友人
S.ウィンの持ち物だったため撮影許可が下りたそうですが、撮影中
売却に(汗)、でも売却先もワインドロープの友人だったので、
何とか企画どおりに行ったという冷や汗モノだったとか。
そんなこんなも含めて、ソダバーグの映画、『かったるい』というお方も
いらっしゃいますが、『過程』をあえて楽しむ映画で、
『それで、この話どうなるの』とせっせとせっつく『結果主義』の人
には向いていないかもしれないです。
結果がでてきて、何気ないあのシーンもこのシーンも、スゴく
大事だけど、『流される』ように構えないでみるのがコツという
そんな中、カメオもゾロゾロ出てくるという(爆)。
登場人物の友人の弟やら、かつてのラットパックやら、オリジナルの
『オーシャン〜』からA.ディッキソンが、ボクシングの観客席に。
ジュリアが劇中で身に着けていたジュエリーはティファニーなんだけど
ティファニーが宝石を貸し出すのは、後にも先にもこれがはじめてなんだそう。
まず初めに、どれを借りたいのか、写真の見本をジュリアと監督が見て、
それから本物がくるという慎重さという、それだけに本物は震えが来るほど
素晴らしかったそうです。
ジャズサウンドが、そんなワイワイ楽しく撮影している雰囲気
を伝えてくれるこの映画、ジョジクルがTVで培った『平等主義』が
生きてたかどうかは判りませんが、それぞれのキャストの
生き生きとした面が見えてよかったと思います。
でもってパンフみたら、この頃のインタビューでブ○ピは
次回作に『Fountain』を撮りますと断言してるワケですね〜
このレビュー書き直してる時点でヒューたまが撮影に入ってるって一体(汗)


アルマゲドン(1998)
65億年前、恐竜が闊歩していた地球をわずか18日で
人類が現れるまで『死の星』に追いやった、隕石が
またもや地球を脅かすとは誰しも思ってもいなかった・・
シャトルが隕石の破片で崩壊され、NASAがその存在に
気づくまで・・・テキサス州と同じ大きさの隕石が地球に
衝突すれば地球は間違いなく死の星となる。
やがて、隕石を内側がら打ち砕くという案が出されるが
その案を出したときには隕石追突まで二週間をきっていた
探さなければいけないのは、隕石に穴を掘るための
採掘のエキスパート・・・NASA長官のトゥルーマンは
石油採掘を生業にしている、ハリーにその役目を
任せることにする。が、ハリーは『今までの仕事は
仲間あっての仕事だ』と譲らない。ハリーは自分の仕事仲間を
宇宙へ連れて行くことを条件に命がけの採掘を引き受ける
その中には、いつも反発していたA.Jがいた。
ハリーの娘グレースが思いをよせるA.J共々宇宙へ
今、予想だにしなかった危機がせまろうとしていた。
(原題名:Armageddon)
監督:
マイケル・ベイ
脚本:
ロバート・ロイ・プア
共同脚本:
ジョナサン・ヘンスレイ
出演:
ブルース・ウィリス
(ハリー=S.スタンパー)
ビリー・ボブ
トーンソン
(ダン・トルーマン)
ベン・アフレック
(A.J.フロスト)
リブ・タイラー
(グレース・スタンパー)
ウィル・パットン
(チャールズ『チック』
チャップル)
スティーブ・ブシェミ
(ロックハウンド)
オーウェン・ウィルソン
(オスカー・チョイ)
マイケル・クラーク・ダンカン
(ベア'
クリーンベア)
ピーター・ストーメア
(リブ・アンドロポフ)
ケン・キャンベル
(マックス・レナート)
ジェシカ・スティーン
(ジェニファー・ワッツ)
ウィリアム・フィッチャー
(ウィリアム・シャープ)
REVIEW(**)
『トップガン』の成功もあって、NASAの撮影の許可が
 楽勝だったというM.ベイ。ホントの宇宙飛行士が着用
している宇宙服を着たのもこの映画がはじめてだとか。
(一着あたりの予算、300万ドル以上!)
でもってリブ・タイラーはこの役を二度断った中、
オヤジが主題歌歌う+公開日がバースデイ・・・となっては
アレなのか引き受けたのだそうです。
とにかく、キャストや予算も豪華に作ってあり、
ブラッカイマー映画お約束のドラマ+アクションがあり
なのですが、パニックSFはどうも苦手です。
あまりSFXがない、もしくはカントクさんがそっち
方面に疎いか、技術的に単に古い、でもって俳優と脚本が
カバーしてるパニックものはまだ見れるのですが、
ホンモノみたいな臨場感重視のSFXで人様の断末魔ばかりが
大スクリーンで出てきたり、あぶり殺しにされる
映画では後からいくらドラマもってきても、その役者が
大根役者だったら、もう映画見てられないのですわ。
残念ですが、この映画後者だったみたいです。
見所は、クライマックスのB.ウィリスのあのシーンだけで
残りの怖さは『マトレボ』並でした。
大昔、某ガ○ダムの『コロニー落とし』や『ザク赤熱』の
シーンがトラウマになる程怖かったので(涙)、こういう
たぐいで、人をショックに陥れて興行収入上げるっつー
神経が判りません・・・見に行かないでよかったわ・・・
そういいつつこの映画例の9.11テロ前、テロ後に見ています。
テロ後にみてまた、イヤになったという(爆)
テロ後に発売されたこの映画のDVDではWTCを爆破されるシーンを
ちゃんとカットしたディレクターズエディションがあります。
唯一この映画で救われる・・・たらブシェミのオトボケと
セカンドテーマソングになっていた(エンドロールまであの
映画たたないで見てた方ならお分かりかと)
ジャーニーの『Remember Me』がクライマックスにふさわしかったなぁ
ぐらいですねぇ・・・また、カントク、ヨッポドカメオが好きなのか
この作品でも出てます。NASAの科学者役です。


イブラヒムおじさんとコーランの花たち(2003)
時は'60年代のパリ、ニュールック到来でファッション・映画全てに
新しい流れの出来た時代。パワーが漲り、町は活気に溢れていた。
その流れにとはまた別に、パリ北西部の下町では、労働者階級の
移民たちが雑踏の中、逞しく生きていた、ブルー通りもその一つ・・・
ユダヤ人のモモは、ブルー通りに面したアパートに父と二人暮らし。
母親は、モモが生まれて間もない頃、ポポロという兄を連れて
出て行ってしまったらしい。
無愛想で質素な父親に預けられた自分と、何かにつけ居ない兄と比べる
父、何故母親は自分を選んでくれなかったのかで、モモは笑ったことがない
お隣に住むダンスの好きな女の子ミリアムに、いつもちょっかいを出すものの
声をかけられない、童貞なのが一端の男じゃないみたいなのが、バカみたいで
昼間でも表通りをうろつく娼婦とお小遣いハタいてでも、引っ掛けてみようかな
なんて思ってみたりする、内面は音楽好きの普通の男の子だった。
そんな、モモは、向かいの食料品店にいつも買いだしにいくのだが、どうせアラブ人
のやっている店だと思い、いつも買出しにいくついでに、缶詰を拝借していく。
そんな、彼に、店主のイブラヒムは『万引きを続けるなら、うちだけでやってくれ、
弁償はしなくていい』といい、貧乏なモモに、毎日買い物に来なくても、
工夫すれば、美味しく食べられる献立と食材を渡すのだった。
ひょんなことから、イブラヒムとモモの友達関係が始まった中、いつも人生に
つまずいては、店に無言でやってくるモモに『全てはコーランが教えてくれる』
というイブラヒム。そんなとき、モモの父が、会社を解雇された挙句、鉄道自殺を
図ってしまう・・・
(原題名:Monsieur Ibrahim et les fleurs du Coran)
監督:脚本:
フランシル・デュペロン
共同脚本:
エリック・エマニュエル・シュミット
出演:
オマー・シャリフ
(イブラヒムおじさん)
ピエール・ブーランジェ
(モモ)
ギルバート・メルキ
(モモの父)
イザベル・レナード
(モモの母)
ローラ・ナイマーク
(ミリアム)
アン・スワーズ
(シルヴィ)
イザベル・アジャーニ
(女優)
REVIEW(*****)
オマー・シャリフが、ウチの死んだじいさんによく似てるんだよねぇ(爆笑)
いや、パンフもって帰ってきて、バアサンと母親と三人で位牌を
見比べたんだけど、やっぱり似てるわ(汗)
若いときジ○シュで死ぬ前がオマーってどんな爺さんだって、そんな爺さんで
何で、そんなにモテなかったかつーと多分運動音痴でチビだったからかもしれない(爆)
昔も今も『顔さえ』つーワケでもないんだねぇ(おい)
それはまぁおいといて・・・この映画のシチュエーション、日本で言うならば、ミナミの戎橋
在日一世の駄菓子屋のオッサンのトコに、ウチナンチューの兄ちゃんが、やってきて
オヤジが、台風に巻き込まれて死んじゃって、兄ちゃんのオカンが、どういうワケか
西宮や芦屋あたりから迎えに来て『知らネェよ』といっちゃう。
で、駄菓子屋のオッサンと鳥取あたりまで旅をする・・・という話になるかもしれない。
多分、こんな話は、この国だけじゃなくて、世界各国、移民を抱えてる国で下町のある
国ならどこでもあるんじゃないかと思う。下町を大切にしてる国がどこでも。
昔は、イブラヒムおじさんは、近所にどこでもいて、(ウチの近所にはオバサンだったけど)
学校では教えてくれない、目に見えないことや、考え方は沢山教えてくれたんだと思う。
また、母親たちも、自分自身が完璧でないことはわかっていただろうから『どこどこの
おじさんなり、おばさんなら知ってる』と安心していえた時代だったのだ。
が、今はどうだ、『近所の見知らぬ人には近寄るな』である。
日本のバヤイ極端で、独身の見知らぬ人は、即効『近所の見知らぬ人』の仲間入りだ。
この映画みたいな交流なんて夢のまた夢かもしれない。
そんな現代社会にある種の警告をならしていたのが、モモの両親かもしれない。
『結婚さえして子供さえ作ってればいい』なんて考えで子供が幸せになる考えは
子供を本当に幸せにしてるのか疑問だった。
ラストシーンで、大人になったモモはあのお店を継いで、やがて同じ名前の同じような
男の子に出逢う。その暖かな眼差しで、彼の心がやっと癒されたのだろうと思った。
この映画出演後、O.シャリフは『オーシャン・オブ・ザ・ファイヤー』の出演依頼を
受けたそうである。『もう映画には出ない』と哀しんでいたオマーを出演させたという点でこの星。


オーシャンズ12(2004)
ベネディクトのカジノから大金を強奪したあの大捕物から三年。
ダニーは、テスと新しい生活をはじめ、銀行に偽名の口座を開き
ラスティは、ホテル経営をしてるものの、どうやらあまり先行きは
思わしくない、双子のカーキチ、バージルとタークでは、兄は結婚秒読みで
弟はクルマに大金つぎ込んでいる。イエンは、フォトグラファー・・・だが
モテそうでモテない。相変わらず、マニキュアに凝ってるフランクに、
放送禁止用語のわからない、バシャーはスタジオで大モメ状態、
何とかなっていたのは、株に投資したルーベンと、趣味に没頭したデル、
紳士クラブにはいっていたソールぐらいなもの。
そんなオーシャンズの元に忘れかけたころにあの男が『お礼参り』にやってきた。
『三年前の金を利し付きで返せ』と。男の名はテリー・ベネディクト。
三年前、この男のカジノから強奪した金はそれぞれに使い果たした
面々が、文句をいいつつも集った。
巻き込まれたくないと、ソールを除く10人はそれぞれ、金集めに
旅立つが、そこではさらに、『ナイトフォックス』という欧州のFBIとも言われる
ユーロポールでさえ手を焼く大泥棒が、オーシャンズに挑戦状を
仕掛けてきた。しかもユーロポールを仕切る、美人刑事はラスティの
かつての恋人だった・・・。
期限は2週間、オーシャンズは、期限までに、約束の金額を用意できるのか?
『ナイトフォックス』の挑戦を受けて立つことが出来るのか、ラスティの恋の行方は・・・
ローマ、アムステルダム・・・欧州をオーシャンズがかけめぐる。

(原題名:Ocean's 12)
監督:
スティーブン・ソダバーグ
脚本:
ジョージ・ノルフィ
出演:
ジョージ・クルーニー
(ダニー・オーシャン)
ブラッド・ピット
(ラスティ・ライアン)
マット・ディモン
(ライナス・コードウェル)
キャサリン・ゼタ・
ジョーンズ
(イザベル・ラヒリ)
アンディ・ガルシア
(テリー・ベネディクト)
ジュリア・ロバーツ
(テス・オーシャン)
バンサン・カッセル
(フランソワ・トルゥワー)
ドン・チードル
(バシャー・ター)
バーニー・マック
(フランク・カットン)
キャセイ・アフレック
(バージル・マロイ)
スコット・カーン
(ターク・マロイ)
カール・ライナー
(ソール・ブルーム)
エリオット・グールド
(ルーベン・ティッシュコフ)
エディ・ジェイミソン
(リビンストン・デル)
シャオボー・クイン
(イエン)
ロビー・コルトレーン
(マツイ)
チェリー・ジョーンズ
(モリー・スター・
コードウェル)
REVIEW(***)
キャストも監督もロケもセリフもキマっていてコケかける瞬間・・・の
映画つーのはナンなのでしょう(汗)
いや、決して『見てソンした』という感じにはなりません、1000円や
レイトなら大画面でみてもいい映画だと思いますが、正価はたいて
見る映画でもないわ〜と。前作の方が、明らかにリメイクとして
オマージュを捧げてる分、オハナシとしてはきちんとしてて、キャラが
生きているかもしれないです、今回はアンディやゼタが何のために
出てきたのかというのが判らんな〜という。
カットされてしまったシーンで、M・ディモンのオヤジ役にP・フォンダ
が出ていたらしいです、どっちかというと、今回のシリーズブラピに
焦点当てるという『お決まり続編』パターンでなく、ディモンちゃんで
行けばよかったかもしれない、と思うのですが・・・でも本人は
『ボーン〜』の撮影もあって『出番へらして』もあり、ジュリアは
妊娠しちゃうしで、監督もイロイロ脚本かえなきゃいけなかったのでしょうねぇ。
そこまでするのなら、いっそのこと『延期』にすりゃいいんでないのと
思ったのはワタシだけでもあるまい。いい作品のためなら俳優さんは
延々と待つ時代でもあるのだし。
でもって、ラストの『どうやって盗むか』というさわり・・・は実は全く
判らなかったです(爆)・・・カントク、あまりにも『判らない』のも
見てるサイドとしてつまんないよ(涙)。
ラストでA.フィニーが出てきてくれたコトがまだ救いかもといえば救いかも
そんなワケで『今から見にいく』というお考えの方、割引か、DVDをオススメします


アイ・アム・サム(2001)
スターバックスの雑用係として働くサムは、七歳ぐらいの知能まで
だけど、今日も元気で機嫌よく働く姿が皆の人気者。
そんな彼が、ひょんなことからホームレスの女性の子供のパパに
なってしまったどころか、病院の門前で母親に逃げられてしまう始末。
子供を抱えやっとのことで家に戻ってきたものの、どうやった育てたら
 いいのかと、アパートの壁越しをはさんでお隣さんのアニーに
相談して、育てていくことにする。そんなこの子には、いつも
元気の糧になっていたビートルズの歌から『ルーシー・ダイヤモンド』
となずけた。ルーシーがいるとなったら楽しい毎日・・・でも
いつかルーシーも七歳になってしまう・・・。
そんなルーシーのお誕生日間近の日、サムは、はしゃぎすぎの所を
ソーシャルワーカーに見られてしまい、これでは養育する権利はない
とまで言われてしまった。ルーシーが、学校で自分のことを『養父』
とまで言っていたことにもショックを受けて立ち直れないでいるサム。
が、このままだと、ルーシーには二度とあえなくなってしまう。
親権を取り戻して、ルーシーともう一度生活することは、難しく
考えなくたってわかること。サムは、後先を考えず、電話帳で一番高い
女性弁護士のリタに電話し、依頼するが、最初は一蹴されてしまった。
それが、ひょんなコトからリタは、サムの依頼をメンツ上タダで
引き受けるハメに。最初は後悔したリタだったが、サムとの出会いで
自分の生活の歪みをうつすことになるとは思いもしなかった・・・

(原題名:I am Sam)
監督:
ジェシー・ネルソン
脚本:
クリスティン・ジョンソン
出演:
ショーン・ペン
(サム・ドーソン)
ミシェル・ファイファー
(リタ・ハリソン)
ダコタ・ファニング
(ルーシー・ダイヤモンド
ドーソン)
ダイアン・ウェスト
(アニー・カッセル)
ラレッタ・ディヴァイン
(マーガレット・カルグローブ)
リチャード・スカフ
(ターナー)
ローラ・ダーン
(ランディ・カーペンター)
ブラッド・シルバーマン
(ブラッド)
ジョセフ・ローゼンバーグ
(ジョー)
スタンリー・デサンティス
(ロバート)
ダグ・ハッチソン
(イーフィ)
ロザリンド・チャオ
(リリー)
REVIEW(***)
『ビートルズ』好きなら、たまらない、セリフや曲の演出がちりばめられてる
話で、ビートルズ好きだったら、高得点にたったかもしれないのですが、
ビートルズファンという訳でもないのでこの点数で・・・。
サムが知的障害を抱えているという色眼鏡ははずして、サムが
ホントにルーシー一直線で、それを周りの皆がわかってくれてる。
それが映画ににじみ出てるのがうれしい。
ルーシーが里親に引き取られた後に、毎晩サムの所へ逃げちゃう
シーンと里親役のR.ダーンが裁判の前日に眠ったままのルーシーを
抱えてサムの元へ来るシーンはやっぱり涙がでました。
う〜ん、アタシが帰ろうと思ったら天国になってしまう(爆)
でもって、サムが親権を勝ち取るために、関わることになった
敏腕弁護士リタも表向きは全く逆の立場で生きてるように見えるかも
しれないけど、『人間誰でも悩みを抱えてる』
という事では、同じなわけで。その点ではサムの
『助けてもらいたいのは誰でもいいわけじゃない』という言葉が
印象的です。自分が何かを与えられる人間に助けてもらいたい。
助けられっぱなしじゃ、出会った意味がない。
サムはサムで誰かの役に立ちたいと毎日考えてる、法廷に立った時
でも、周りから『そんなこと関係ないだろう』と言わんがばかりの
目線を受けても、その人の長所を話し出してしまう。
世間の常識からは少しだけズレてるかもしれないサム、そんな彼を
ゆっくり追いついていけばいいんだよ、と皆が微笑んでくれるような
ラストは、救いになった気がします。何より、ダコタちゃんの
名演が光る作品です。


あの頃ペニー・レインと(2000)
時は'73年,高校生のウィリアム・ミラーはサンディエゴで
大学教授をしている厳格な母と二人暮し。
成績優秀な息子に『将来は弁護士に』という母親に反抗し、
ウィリアムの姉アニタはステュワーデスになるために
サンフランシスコへ出て行ってしまった。
そんな姉の残したロックミュージックのレコードを聴きながら
ウィリアムはロックミュージックにのめりこんでいく。
ウィリアムは伝説のロック記者であり『クリーム』誌の編集長
レスターに自分の書いた記事を送ってみる。
レスターは、彼をいたく気に入り、ローリングストーン誌に
つながる仕事をウィリアムにオファーするのだった。
それは有名ロックスターたちの楽屋にインタビューする機会を
与えるというものだったが、やっぱり高校生、ダメである。
そんなとき、どこかのロックスターを楽屋口で待っている
グルーピーの中にひときわ存在感を放つ女の子を見つけた。
彼女の名前はペニー・レイン。バンドのメンバーと寝る
ハンパなグルーピーじゃなく、音楽を愛して、バンドの
手助けをしたいと言い切る女の子だった。
そんな彼女にカッコよさを感じ憧れのバンド『スティルウォーター』
のバンドを紹介してもらうことになり、彼らのツアー同行取材を
親反対を押しのけて決行することになる。
勉強一筋の青年の人生をきめる旅はここから始まった・・・ (原題名:Almost Famous)
監督:脚本:
キャメロン・クロウ
出演:
パトリック・フュジット
(ウィリアム・ミラー)
ケイト・ハドソン
(ペニー・レイン/
レディ・グッドマン)
ビリー・クラダップ
(ラッセル・ハモンド)
フランシス・マクドーマンド
(エレイン・ミラー)
ズーイ・デスチャンネル
(アニタ・ミラー)
ジェイソン・リー
(ジェフ・ベベ)
ノア・テイラー
(ディック・ロズウェル)
フィリップ・シーモア
ホフマン
(レスラー・バングス)
テリー・チャン
(ベン)
アナ・パキン
(ポレキシア)
フェルザ・バルク
(サファイア)
REVIEW(***)
これだけのCDがリリースされ、ネットで音楽配信されている今、
'60年代から'80年代前半の音楽はどうして色あせないんだろう
ネットはない、CDが普及してない時代。音楽をいい音で聞ける媒体は
ラジオしかなく、『エアチェック』というコトバが当たり前で、
ミュージシャンが魅力あるオリジナルを競ってつくり、それを
いつも待っていた。カバーやリミックスなんて考えてなかった時代。
『あの頃〜』はそんな時代の中の'70年、イェス、サイモン&ガーファンクル
レッド・ゼッペリンも出てくるし、バンドもバンドでこの頃流行の
ロン毛のエレキギター(爆)もう少しすると、皆カミをきるのだけど。
多分、『音楽が色あせなかった』時代は、流行の音楽に自分たちの悩みや
人生を投影して,その思いを曲を通して分かち合えることが出来たから
幸せだったのかもしれない。今は違う。
ラジオでもリクエストでかかるのは、バラバラだし、今の音楽で昔ほどの
感動が得られないのが哀しいきもする。
そういった意味でも、こういう映画は、やっぱりある意味で嬉しかったり
もする。監督、キャメロン・クロウの半自叙伝的映画というコトで
時代背景やキャラの書き方はホントに細やかで、面白い。
も〜ダサダサなんだよ〜ウィリアムもグルーピーの女の子も〜。
ウィリアムもインタビューするときにバカでかいテープレコーダー(死語)
を持ち歩いてるし(汗)。あのバンドの移動バスも笑える(汗)
あれだけ一生懸命に記事を書いたのに、採用されなかったウィリアムを
励ますために、ペニーが自分をフったラッセルに『あってあやまりたい』と
電話をかけてよこしたら、ウィリアムの住所を教えたというくだりも
いいですね。『そんなコトするなら、ウィリアムの記事の責任とれ〜』って
モノだったのでしょうね、彼女にしてみれば。


いまを生きる(1989)
時は'59,シャイで傷つきやすいトッドは優秀な兄が名を馳せた厳格な
全寮制の学校に転校させられる。
彼のルームメイト、ニールは兄に似て、有名かつ才能もあった。
一瞬、とまどうトッドだったが、ニールが両親には逆らえない重圧を
抱えてる姿を間のあたりにしてから打ち解けあう。
そんな折、学校にOBで英語の新人教師のキーティングがやってきた。
彼の授業は破天荒で予測もしないもの。教科書の一部のページは
必要ないから破れということに始まり、今までいったことは必要ない
必要なのはCarpe diem(いまを生きる)それだけという。
そんな彼に疑問を抱き、ニールは卒業アルバムで彼を探したところ
彼が『Dead Poets Society』に入っていたと書いてあり問いただす。
そんな生徒たちに、それは詩の朗読を通して自分たちの心を開くものだ
と諭すキーティングの姿があった。
ニールの呼びかけで、寮の近くの洞窟に集まり、会を開く面々。
最初は気が進まなかったトッドもルームメイトが行く以上
行かねば・・・という考えだった。ニールは親の意思にはじめて
背き、やりたかった芝居をすることを決意し、他の面々も
今までいかに学校や両親に縛られていたかを感じる。
ニールの芝居の日・・・芝居は成功に終わったが、彼の日の目を
見に来なかった父親が下した決断は陸軍学校への転校だった。
『いまを生きる』道を断たれた、彼の手にあったものが、
会の者たちの行き方を左右することになるとは思いもしない
ことだった・・・
(原題名:Dead PoetsSociety)
監督:
ピーター・ウィアー
脚本:
トム・シュットマン
出演:
ロバート・ショーン・レナード
(ニール・ペリー)
ロビン・ウィリアムス
(ジョン・キーティング)
イーサン・ホーク
(トッド・アンダーソン)
ジョッシュ・チャールズ
(ノックス・オーバーストリート)
ゲール・ハンセン
(チャーリー・
"ヌワンダ"ダルトン)
ディラン・カスマン
(リチャード・キャメロン)
アレロン・ ルジレロ
(スティーヴン・ミークス)
ジェームス・ウォーターストン
(ジェラルド・ピッツ)
カーラ・ベール
(ニールの母)
カートウッド・スミス
(ニールの父)
REVIEW(***)
R=S=レナードの代表作つーたらコレぐらいかもしれん(爆)。
親に圧迫されて自滅する主人公の演技が当時R.ウィリアムスを喰って
しまうほどというので、話題になったのと他の生徒の脇役が
そのためのハマり役だろうというぐらいの、ハマり役だったし。
・・・が、一番目立たなかったイーサンがちゃんと生き残って他は
どこへ行ったんだ状態で(汗)
R=S=レナードは皮肉にも、この映画と全く反対の立場の役を
『ドリヴン』で演じることになります。
向こうでは、稼ぎ頭のレーサーの弟にプレッシャーかけて
プロデューサーをする傲慢な兄という(汗)。
R=ウィリアムスは、自分をおどけてみせる役か、ほのぼのか
感動モノ売っていただけに、シリアスに転向するとコケたり
するのですが、これは珍しく成功作。
懐刀のコメディも封印しきってミゴトざんす。
また、これ、時代が'59年という設定なので、女の子の
パーティーにいけなかったり(汗)、門限やたらキツかったり
いかに親が『全寮制の学校に放りこんでおいたら安心だろー』
という考えでいたか。というのが出ています。
イーサン演じるトッドが、クリスマスプレゼントにデスクセットを
貰うシーンがあるのですが、これは去年も同じものを貰った
来年も同じものだろう、というシーンはその最たるものかも
しれないですね。
ちなみに、日本語の題名はR.ウィリアムスのセリフの
Carpe diem(いまを生きる)からとられていますが、英語になおすと
Seize The Day.原題名が同名のR.ウィリアムスの映画が
日本名で『ミッドナイト・ニューヨーカ('86)』であるそうです


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