コーチカーター(2005)
'99年,繁盛していたスポーツ店のオーナーだったカーターはある日
母校リッチモンド高校のバスケットボール部のコーチに任命される。
失業率が高く、住民も貧しい地域では、高校の卒業率は半分、大学への
進学率は、3%と厳しいもので、学校としてのランクは低かった。
バスケットボール部の成績も今期は、4勝22敗と散々たるもの。
試合の仕方以前に生徒たちの態度に問題があるとみたカーターは
どこから、それが来るのかを探る。
ことあるごとに反抗するヒスパニック系のクルーズは従弟が、
麻薬の密売人でどうしても楽な方向へ逃れてしまう。
ワームはお調子者、ケニヨンは、ガールフレンドのキーラの妊娠で
将来への不安が隠せない。ジュニアは、昔同じようにバスケで将来を
期待されていた兄が殺されたが、字すらも読めない。
大学にいける実力がありながら、父親が刑務所にいることに負い目を
感じているライル…そして、カーターに反抗する息子ダミアン。
そんな彼らに、まず、奨学金のとれるCレベルの成績を全ての科目で取ること。
授業は一番前の列でいつも受けること、試合の時は、ブレザー、ネクタイの
ドレスコードを守ること、練習五分前に体育館に集合することという
契約書を渡す。それを見たクルーズがドロップアウトするのもかまわず
その日から、カーターの特訓がはじまった。
『自殺ダッシュ』と呼ばれる、タッチダウンダッシュ往復1000回に苦しみ、
腕立て伏せ何百回に、筋肉痛に悩まされ、チームプレイ練習を
徹底的に練習するというカーターのスタイルは、体力と正確さの無かった
部員を短期間で向上させ、最初の親善試合で圧勝した。
特訓に疲れた面々を見てる間は、バカにしていたものの、勝つ喜びを分かち合う
面々を見たクルーズは、自分の心を抑えられなくなり、チームに戻る。
その後も、厳しいトレーニングに耐えたからか、リッチモンド高校は
次々と地区予選を勝ち抜き、とうとう地区予選優勝に輝くが、有頂天になり
相手校のグルーピーのパーティーに誘われて、へべれけになっている
姿をカーターに見つかってしまう。
もし、彼らが規則を守っていたなら、こんなことはおきなかったはず…
頭がまわると、教養があることとは違う…
そんなカーターに追い討ちをかけたのが、帰ってきてから受け取った
進度一覧表だった。殆どの生徒は、授業の無断欠席や、要個人指導など
約束ははたされてなかったのだ。
このままでは、本当に彼らは落ちこぼれてしまう。バスケを出来ても
拾われるのは氷山の一角というのを彼らは知らない…
カーターは彼らに約束を守ることと本当の教養を教えるために、
体育館からの締め出しをおこなった…
(原題名:Coach Carter)
監督:
トーマス・カーター
脚本:
マーク・シュワン
ジョン・ディエンス
出演:
サミュエル L ジャクソン
(ケン・カーター)
ロブ・ブラウン
(ケニョン・ストーン)
ロバート・リチャード
(ダミアン・カーター)
リック・ゴンザレス
(ティモ・クルーズ)
ナナ・グベウォニョ
(ジュニア・バトル)
アントウォン・タナー
(ワーム)
チャニング・テイタム
(ジェイソン・ライル)
テキサス・バトル
(マドックス)
デニス・ドウス
(ガリソン校長)
デビー・モーガン
(ソーニャ)
ヴィンセント・ラレスカ
(レニー)
オクティヴァ・スペンサー
(バトル夫人)
REVIEW(*****)
リッジモンド高校で実際にあって、'00年7/1付けのLA Timesに
報道されたものを
『陽だまりのグラウンド』『バーシティブルース』
の製作・監督でおなじみのB・ロビンスが製作に。本当は彼がそのまま
監督になるはずだったのですが、そこまで手がまわらなかったそうです。
本当の意味での『文武両道』ってなんだろうなぁと考えた映画でした。
スポーツだけが出来ても後で、お金の問題や、社会経験のなさで、
逸材と言われた彼らがどんどん駄目になっていくのは、
本当の意味での『教養』がないからなのでしょうね。
またコーチカーターがいいたかったのは
『教養は、ただアタマがキレることや、学歴社会とは違う』とも
言いたかったのでしょう。彼のセリフにそれがにじみ出てきます。
勝利に浮かれている、チームメイトに『相手をバカにしたような
勝利など勝利ではない』としかるところは、そんなヘンなところで
頭を働かせた所で何もならない。スポーツを汚してはいけないと。
勉強の歴史がない街だから、何のためにどんな風に勉強しないと+
何のためのバスケだったのかが、さっぱりわからないチームメイトが
変わるシーンや、クルーズが、麻薬密売をしていた従弟を目の前で
殺され、ワケもわからないままカーターの元に転がり込んで、初めて、
自力で這い上がる意味を見つけるシーン、
チームメイトを図書館で勉強させるときにカーターは美術などの
副科目の教科書もしっかりやれというシーンも好きです。
主要五科目や、職に役立つことだけやる、学歴社会勉強だと
視野は狭くなるかもしれないといいたかったのでしょうね。
そして、教育委員会で、カーターは自分のいた30年前と学校も地域も
変わらないことを嘆き、自分のかつてのチームメイトは刑務所か死んでいるか
のどちらかだと嘆く。それでも学校はわからないワケで、
ロックアウトが開放された体育館には、チームメイトが机を並べて
勉強してるシーンは感動。
そこまでやって、いよいよ州大会に勝ち進み、プロのスカウトも注目する
選手と優勝戦で対決し、あと一歩、ほんの一歩で負けてしまう
リッチモンド…。以前ならここでいじけてドロップアウトしてしまうのを
自制心と自分たちとコーチを誇りに思う心で乗り切るラストがよかったです。
ケニヨン役のR.ブラウンは『小説家をみつけたら』以来の登場。ナカナカです
今回はサントラに期待してもいいかもというぐらいBGMがオススメ。


ゲット・ア・チャンス(2000)
10年前のプロムキングとクイーンの生活は、今や変わりばえの
しない倦怠期。クイーンだったキャロルは老人ホームの看護婦、
キングだったウェイン工場の夜勤。
ある日、一人の老人、ヘンリーがキャロルのホームに護送されてきた。
一見、車椅子のボケ老人だが、顔色もよく75歳には見えない男だった。
それもそのはず、かつてスゴ腕の銀行強盗として名をはせ、二年前
停電で金庫が閉まりとうとうお縄になったのだ。
が、この男が、どうも『ボケたフリ』をしてるとしか思えないのに
いち早く気づいたのはキャロルだった。
彼女とウェインがコトに及んでるのを、覗く気配を感じたり、ホームの
女性がアメ玉をノドにつまらせたのを、スタンドを倒して知らせたり、
あまりにも重なる偶然に、キャロルはウェインと共にヘンリーを
ピクニックに連れ出すと、そのまま湖に車椅子ごと投げ込んでしまう。
『何が望みだ!』そこから這い上がってきたのは、鋭い眼光のヘンリーだった。
やはり芝居だったのだ。ホンモノのヘンリーは知性のあふれチャーミング
バーでキャロルと踊るヘンリーにウェインは、嫉妬すらも隠しきれない。
が、二人が目をはなしたスキにヘンリーは車を奪って逃げたばかりか、
翌日には、ちゃっかりボケ老人のフリをしてホームにいるではないか。
そんなキャロルを見て、ヘンリーは皆といるときはボケ老人のフリで
キャロルと居るときには普通の自分に戻った。
そこで、かつてのプロムクイーンだった自分の人生が下り坂な一方なこと
もう一花さかせたいのにどうしようもないことや、果ては、一緒に
銀行強盗をしようなどと持ちかける。
生業をそう、安くみられてたまるかと最初はとりあわなかったヘンリー
だったが、銀行に入ってイロイロと景品を脅し取ってくるキャロルの腕前を
見て、強盗指南を始めるヘンリー。
『夫婦のアマチュアは最悪だ』と毒つくヘンリーをなだめ、ウェインを
仲間に引き入れると、一世一代の強盗劇がはじまろうとしていた…
(原題名:Where the money Is)
監督:
マレク・カニエフスカ
脚本:
トッパー・リリアン
キャロル・カートライト
出演:
ポール・ニューマン
(ヘンリー)
リンダ・フィオレンティーノ
(キャロル)
ダーモット・マルロニー
(ウェイン)
ハーベイ・カイテル
(ニック・カー)
ヴィンス・ヴォーン
(ラジ)
ザ・ロック
(エリオット・ウィルヘイム)
クリスティーナ・ミリアン
(リンダ・ムーン)
セドリック・ジ・エンタテイナー
(シン・ラサール)
アンドレ3000
(ダブ)
スティーブン・タイラー
(本人)
ロバート・パストレリ
(ジョー・ループ)
ポール・アドレステイン
(ハイ・ゴードン)
ダニー・デ・ビード
(マーティン・ウェイア)
デビ・マザール
(マーラ)
REVIEW(****)
この作品でニューマンが第一線から引退するかもという噂がたって、
上司引き連れて『Dear フランキー』『テーラーオブパナマ』と同じ
 小さい劇場へ見に行くと人の山。映画に全く関心のない上司でも
 知っているニューマンなだけに+それにふさわしいテンポの速い
 粋で、『明日に向かって撃て』だけでなく、数々の過去の作品を
 見ていて思い出させてくれる、ニューマンファン必見の映画になりました。
 製作が、トニー+リドリー・スコット兄弟と知ってナットク。
 ニューマン演じるボケ老人にバケてるスゴ腕銀行強盗は、さしずめ
 彼の当たり役の一つ『暴力脱獄』のルークが30年以上ぶりにバケて
 出てきたようだし、落ちぶれたプロムクイーンのキャロルを魅力的に
 してしまうサマは、『ノーバディーズ・フール』で息子(B.ウィリス)
 の不幸に同情する義父は義理の娘に『ボクが君にほれてるからさ』
 そして、映画を見ていて思うのが、ニューマンは『相棒を選ぶ男性』だ。
ダレでもいいわけじゃない。自分と知性がつりあい、行動力があり、
ユーモアに富んでいて、つまらないことは忘れる度量の深さも持ち
生きることに必死でありながらスマートな輩。
『明日に向かって撃て』のサンダンス・キッドは最高の相棒だったろう。
が、『ハスラー2』のクルーズからは、相棒というとより、教える側に
ランクダウンしてしまう。『好奇心』をいい意味でかきたてる相棒
というより『競争心が失望感と隣り合わせ』の相棒になってしまうのかも
しれない、それは競演したクルーズの人格も含まれていると思う。
今回の映画では、相棒にキャロルを選んだ。
だったからだろう。映画の中で、ウェインはヘンリーと自分は全く
男としての格が違うのを見せ付けられているのにもかかわらず、キャロルが
銀行強盗に加担するワケもあまりわかってない。ここら辺に、ウェインに
見られる往年の男性から見た、現代の男性の『役不足』が描かれている。
ニューマンの胸を借りて、のびのびと知性を語り
かつての夢を形にしようとするキャロルの姿に、ニューマン演じるヘンリーは
2年前、金庫に閉じ込められたヘマすらも取り返せるかもとまで思って
しまうのだ。このニューマンの思いは若い。
『メッセージ・イン・ア・ボトル』では、コスナーの手前などお構いなし
『ナン十年若かったらワシがプロポーズする女じゃぞ』とじれったい
息子役のコスナーにはっぱをかける。
色っぽいけどスケベにならない貴重な俳優・女優の競演だったから
さっぱりと見れたクライム・ムービーだったかもしれない。
それにしても、最初に出てきた、キャロルとウェインのプロムの姿には〜
ムリがありすぎだ〜(汗)。バンデラスと、ゼタ姐さんの変装かと思った…
銀行強盗のシークエンスでは、いつバレるかバレないかでヒヤヒヤしたのと
カーチェイスには目が離せなかったし。
気づいていたかどうだか判らないのだけど、老人ホームでヘンリーに目を
つけていたオバアサマ方女優はかつて往年の名俳優と競演していた名女優ばかり
名優には名女優ですか〜。でも、サスガに『顔が命』の女優さんは最初は
とまどったそうです。
ラストのヘンリーの行方は、ああやっぱりそうなのか…と思うと同時に
それでよかったんだなぁ…とも思えるものでもある苦さが含まれてました。


グレートスタントマン(1980)
ハリウッドの一流スタントマン・フーパーは、新作の「危険を笑うスパイ」の
撮影現場でまたもや荒業を披露する。そんなフーパーに、同業のカリーや
助監督のトニー、フーパーが替え玉に雇うスターのアダムは親切だが、肝心の監督の
ディールはつれない。そんなディールの態度にせせら笑ってかわしつつも
長年の無理が祟った所にカリーに鎮静剤を毎度うってもらう始末
が、彼は本当は、一生安泰出来る大穴を当てる仕事が舞い込んだら、
この稼業を辞めるかと思うほどに、背中にガタがきていた。
それは、恋人のグエン、彼女の父親であり先輩スタントの
ジョッコでさえも知らない。
そんなある日、撮影中にスタントでディールとモメたのが原因で
一時ホサれてしまうフーパー。そんな彼を見かね、父親のやってる
スタントショーに出るように誘うグエン。一流のプライドもあるから
出れるかと最初は渋っていたフーパーも根負けして出ることに。
そこに空からパラシュートでハデに降りてきたのは、若いボクサー上がりの
スタントマン、スキーだった。大胆不敵にも、馬車レースショーで
白馬に乗ってフーパーに勝負を挑んでくるスキー。
途中まではスキーがリードしたものの、馬車が壊れ、最後にはフーパーが
何とか勝った。が、いきなり現れた若者に驚きを隠せないのはフーパー自身。
紋々とした思いのタケをぶつけきれないまま、場末の酒場で仲間内と
飲んでいると喋り声でジュークボックスのBGMが聞こえる聞こえないだけで
店を壊す大喧嘩をしだしたスタント仲間。全員店から追い出されて
フーパーの家に転がり込んで、それぞれの思い出のスタント名場面を見ながら
打ち解ける。そこでフーパーは酔った功いで、スキーを撮影現場に連れて行くと
言ってしまった。
翌昼、撮影現場に出向くとディールはカンカン。フーパーがコーディネーターを
勤めたカースタントの冴えなさにまたもや怒りだした。そんな現場を見て
スキーが新しいアイデアがあるので、やらせて欲しいと頼み込む。
一か八かでやってみると、あたったのに、気をよくしたディールは何と脚本を
大幅に変更して、ラストに予算オーバー覚悟の上で、フーパーが長年望んでいた
ようなカースタントを組み込む。
1500馬力のロケットエンジンを積んだトランザムが爆発する街を突き抜け
宙を舞うダイナミックなスタントだ。しかし、これには二人の腕のいい
スタントマンが必要・・・フーパーにとって腕として申し分ないのはスキー
しかいない・・・でもこの若い才能を潰してしまったら・・・
予算のために仲間が次々とクビを切られていく中、ジョッコが脳卒中で
倒れた。『神父さんがいつか言ってくれた、体は神から与えられた神殿だ、
なのに俺たちは、それをボロボロにしてしまったんだな・・・』
自分の人生を賭けた仕事の岐路に立たされたフーパー・・・一世一代の賭けに出る・・・
(原題名:Hooper)
監督:
ハル・ニーダム
脚本:
ウォルト・グリーン
ウォルター S ハーナソン
出演:
バード・レイノルズ
(ソニー・フーパー)
ジャン・マイケル・ヴィンセント
(スキー・チンスキー)
サリー・フィールド
(グウェン・ドイル)
ブライアン・キース
(ジョッコ・ドイル)
ジェームス・バート
(カリー)
ジョン・マーリー
(マックス・バーンス)
ロバート・クライン
(ロジャー・ディール)
アダム・ウェスト(本人)
 アルフィー・ワイズ
(トニー)
REVIEW(*****)
米国公開が'78年なのでレイノルズ作品の中では『全盛期』のうちの一つ。
この後にお店の破産なり、ノイローゼなりその他モロモロから立ち直った
のだとしたら『ドリヴン』あたりは『グレート〜』の後日談と考えても
おかしくないストーリーだったのかも。
後から探せば出てくる出てくるあら捜しのあたりも含めて+それは
あえて気にせずに見れちゃうフシギなまでの映画の魅力。
この頃は、まだ共演のS.フィールドと同棲していて『トランザム7000』に
続いての共演になるんだと思う。結局別れたんだよねぇ・・。それは置いといて。
ジョッコ、レイノルズ、ヴィンセントで『三世代スタントマン』物語を
描いたこの話、実在のオールラウンドスタントマン、バディ・ジョー・フッカー
にオマージュを捧げているようです。
この作品も、親子(父:ヒューと息子ジョー)でスタントとして出演
お父様は'87年に亡くなられているあたりに、映画と重なります。
三世代目は『スパイキッズ』の子供のスタントダブル・・・なのでこれからが
出世株。そのバディ・ジョー、元々はW.フリードキン監督のアクションの
常連だったのですが、その後、この作品以降、J=M=ヴィンセントの『摩天楼ブルース』
で大物プロデューサー、J.ブラッカイマーとの縁が出来、『60セカンズ』
『リーサルウェポンシリーズ』『コヨーテアグリー』など彼の作品の中で
『CGメインでない体を張ったアクション』をこなし、他にも
『オクトパシー』『マン・オン・ザ・ムーン』『サスペクト・ゼロ』・・・と
きりがないぐらいです。
 そんな彼と元スタントマンの監督が組んだ映画なので、いたるところに
遊び心ありの映画になっています。
ラストのトランザムの飛ぶシーンは、'70年代のバイクスタントダブルの
エーヴェル・ナイブのバイクスタントからヒントを得たとか。
『スタントで折った骨は35本』というのはギネスに残るシロモノという。
映画の劇中劇に出てくる撮影シーンやスタントさんはジャン=マイクの
『世界が燃え尽きる日』の回しが多いという(爆)・・・予算がないのか・・・。
レイノルズが酔っ払って家で見てるスタントのシーンはジョン・ボイドと
共演した『脱出('72)』の1シーンだったりする。
クライマックスで繰り広げられる本物のカースタントは圧巻。
『西○警察』のスタッフは撮影現場にいってまんまパクってきたんじゃ・・・
とおもうぐらい、スゴい。が、同じ時期なんだよねぇこの映画もあのドラマも
最も凄いと思ったのは、小さな煙突が一つ二つと倒れるところ。
『うぎゃー倒れるー!』と倒れ落ちる寸前のところをフーパー達の乗った赤い
「二代目ファイアバードトランザム」が擦り抜けていく場面には、ドキドキ。
でもってロケットをつけたトランザムの渓谷越えの大ジャンプ。ジャンプする寸前、
ハンドルを握るスキーが雄叫びを上げるアレはマイケルナイト〜。
首打ったら死んじゃうよといわれてるのに、ムリしてるレイノルズ。
それに対して、まるで『白馬の王子』よろしく登場してきたジャン・マイク
金髪碧眼の童顔はにかみ笑顔にゴツいカラダのアンバランス(爆)眩しいっすね〜
この頃から呑み助全開、撮影中に明らかにビール開けていたことが丸判り。
ナンかほろ酔い加減なビミョーな表情でうつってるシーンもちらほら・・・(汗)
この映画、ホトンド監督+ジャン・マイク+レイノルズの身内で作ってるな〜
というノリノリな気分も伝わってきます。
S.フィールドの義理のお父さんは、E.フリンやG.ペック、はたまたJ.ウェインの
スタントダブルまで勤めた人だったとか。そういうのも含めてのキャスティング
だったのかもしれないですね。


キャプテンウルフ(2005)
キャプテン・ウルフはアメリカ海軍の誇るスゴ腕ネイビーシールズ。
エリート軍人の誇りにかけて今回引き受けた任務は、核発射防止
プログラムを開発したプラマー博士の救出及び護衛。
が、救出に成功したもののうっかりミスで護衛に失敗。ウルフは
意識の覚めた二ヵ月後、プログラム『ゴースト』はスイスの銀行に
保管している可能性があるので、夫人が出向くことになった事を
 ウルフは知る、そればかりか、彼の名誉挽回任務は、プラマー夫妻の
一筋縄ではいかない五人の子守になってしまった。
反抗期の長女ゾーイ、根暗の長男セス、おせっかいでおませな次女のルル、
パパが踊ってくれたという『ピータ・パンダ・ダンス』を毎晩踊らないと
眠れない次男ピーターに赤ん坊のタイラー…。
兄弟全員の腕にGPS付のベルトを付けさせたり、長女のボーイフレンドに
説教したりとミリタリー教育を押し付けるウルフにキレた兄弟は、ウルフに
仕返しをしようとして、その罠にベビーシッターのヘルガが引っかかってしまい、
キレたヘルガが出て行ってしまった。
今まで、ヘルガが見ていたピーターとタイラーの面倒まで見なくてはいけなくなった
ウルフ、エリート軍人の面目など丸つぶれ状態。
ある夜、プラマー邸にナゾの黒装束集団が泥棒に入る、お掃除用具一式で泥棒を
撃退し、子供たちに一目置かれたものの、もしかして、プログラム
『ゴースト』はこの家の中にあるのではないか…とウルフは考えていた
(原題名:Pacifier)
監督:
アダム・シャンクマン
脚本:
ロバート・ベン・ギャラント
トーマス・レイン
出演:
ヴィン・ディーゼル
(ジェーン・ウルフ)
ローレン・グラハム
(クレア・フレッチャー)
フェイス・フォード
(ジュリー・プラマー)
キャロル・ケイン
(ヘルガ)
ブラッド・ギャレット
(マーニー教頭)
ブリタニー・スノウ
(ゾーイ・プラマー)
マックス・シェリオット
(セス・プラマー)
モーガン・ヨーク
(ルル・プラマー)
キーガン・フーバー
ローガン・フーバー
(ピーター・プラマー)
ボー・ヴィンク
ルーク・ヴィンク
(タイラー・プラマー)
テイト・ドノヴァン
(パワード・プラマー博士)
クリス・ポッター
(ビル・フォーセット)
デニス・アキヤマ
(Mr.チャン)
マン・リン・ツイ
(Mrs.チャン)
REVIEW(***)
原題名の意味は『調停者』と『赤ちゃんのおしゃぶり』のダブルミーニング
ゴタゴタだらけになってる家を本当の意味で『調停』しにきた
スゴ腕シールズ初挑戦、勿論演ずるヴィンたまもコメディ初挑戦。
演じる前に『プライベートライアン』で共演したハンクスに
『ヴィニー、一番怖いと思うものをやるんだよ』といわれて挑んだ役
なのだとか。確かに、ヴィンたまのコメディ転身は、B.ウィリスより
想像つかなかったかも(コラ)。
末っ子オコチャマ2人は、さすがに『双子一役』でのりきっていましたね〜
でも、素人目にはホトンドわからないぐらいです、お母さんで判るぐらいかも。
ピーターが寝る前に歌ってもらっていたダンスがまさか『暗号のカギ』だった
というあの『オチ』というか、マジで『暗号のカギ』だとしてもきちんと
クリアしても『ゴースト』までたどり着くにはヨッポドの運動神経が
いるだろうが〜…と見てて『ムリあるのう…』と。あ、そうか、だから
『ゴースト』の護衛をヴィンちゃまに任せたのね、とムリクリナットクしてみたり。
久々、シュワちゃん以来の『ゴツい系でアクションから
コメディ成功俳優』の映画だったかもしれないです。
長女の自動車教習のイントラ役で監督がカメオで出てるのもご愛嬌。


グッドナイト・アンド・グッドラック(2005)
時は'50年代の米国。マッカーシー上院議員による赤狩りの嵐が吹き荒れた時代
企業に勤めるにも共産党員でないという忠誠書を書かされる思想の自由のない
時代に一人のキャスターが、立ち向かった。
彼の名はE.マロー。アメリカ三大ネットワークの一つCBSの報道番組
『See It Now』の看板キャスターでもあり、現在の報道特集の基礎を築いた
『報道の父』とも呼ばれた人物でもあった。
最初の題材はマローがふと目にとめたデトロイトの地方紙から事は始まった
家族が共産主義者と疑われ、除隊処分を受けた空軍予備役士官の記事
何故彼は解雇されなければならなかったのか。マッカーシーに怯え、どの
スポンサーもつかない中、マローと相棒のフレンドリーは自費で3000ドルを出し
NYTimesに広告を出し番組で特集を組む。
マローがマッカーシーに対決を挑んだことで、マッカーシーの腹心からは
共産党のシンパと疑わしき書類の入った『報復』を受けることになるが
CBS会長は、これを会社の命運をかけた『賭け』と見て
『徹底的にマッカーシーを洗って汚名を晴らせ』とマローにけしかけた。
マローは、これからは全面的にマッカーシーを叩く方向で番組を向けると
製作班に決意、上院議員は正当に対応するのか、また、世間はどう見るのか…
(原題名:Good night,and Good luck)
監督:脚本
ジョージ・クルーニー
出演:
デヴィット・ストラーザン
(エドワード・R・マロー)
ジョージ・クルーニー
(フレッド・フレンドリー)
ロバート・ダウニーJr.
(ジョー・ワシュパ)
パトリシア・クラークソン
(シャーリー・ワシュパ)
レイ・ワイズ
(ドン・ホレンベック)
フランク・ランジェラ
(ウィリアム・ペイリー)
ジェフ・ダニエルス
(シグ・ミッケルソン)
テイト・ドノヴァン
(ジェシー・ズーマー)
トム・マッカーシー
(パーマ・ウィリアムス)
マット・ロス
(エディ・スコット)
リード・ダイアモンド
(ジョン・アーロン)
ロバート・ジョン・バーク
(チャーリ・マック)
グラント・ヘズロウ
(ドン・ヒューイット)
ダイアン・リーヴス
(ジャズシンガー)
マイロ・ラトビッチ
ジョセフ・マッカーシー上院議員
アニー・リー・モス
(本人の映像)  
REVIEW(*****)

ジョジクルの二作目の監督作で、D.ストラーザンの名演技とバックに流れる
グラミー賞受賞歌手のD.リーヴスのジャズがたまらなくマッチしてて
いがったです。モノクロで作ってあるというのもこだわりだし。
一番のこだわりは、映画の冒頭に出てくる、マローの演説かもしれない。
『50年後か100年後の歴史家が、今のテレビ番組を一週間みたとしたら
どう思うか』というところや
『今のままのTVでは歴史から手ひどい報復を受けることになる』というのには
今の、TVだけでなく、ネット社会にも十分言えるのではないでしょうか。
『テレビは人間を教育し啓発し、情熱を与える可能性を秘めている』
という『可能性』が今のPCにも含まれてるとするなら、それを
『潰している』現在の人々の姿を一番嘆いているのは、今はなきマローかも
しれないとこの映画をみてつくづく思った次第です
この映画はマローの一番よかった時代を描いていますが、この後
マローはCBSでの活躍の場を干され、退職し、57歳の若さで'65年に
亡くなっています。
キャメルの両切りを60本吸い、机の引き出しにはシーバスリーガル
『大胆かつ繊細』で現状に常に満足してるわけではなかったからこそ
ぞんざいな報道はできなかったのでしょう
そんなマローをホントに『え?』と思うぐらいにそっくりに演じた
ストラーザンにはびっくりです。
実在のフィルムを使って、説得力を生かしたのもヘタに俳優をあてる
よりは当時を知る人間がまだ生きてるあたりとしていい思います
理屈ヌキにいがったのは、好きなんですねぇ〜あのケムリモコモコで
緊張の走る『男の現場』のシーンは(爆)



彼女を見ればわかること(2001)
立場、職業、年齢も行き方も違う5人の女性がロスの郊外で無意識に
人間関係を交錯させていくアンソロジー
表面は行き方、立場も満足しているかのように見える彼女たちだが
彼女たちには目に見えぬ将来への不安と、夢のなさに苛まれている。
老いた母親を介護しながら産婦人科医として働くエレインは
仕事に満足しているが、占い師のクリスティーンに誰か運命を変えて
くれる人を待っているかもといわれ、不意をつかれる。
そんなクリスティーンは、他人の人生は読めても、自分の人生を読むことは
出来ない。自分のパートナーが白血病で死に行く姿をどうすることも
予言することも出来なかった。
やり手の銀行支店長のレベッカは不倫相手に予測なく身ごもってしまう
今まで好き放題に生きてきた人生で、子供を堕ろし、エレインの病院を
出た後、誰もすがる相手のいない歩道で泣き崩れる。
シングルマザーのキャシーは、一人息子を育てるので精一杯の毎日だったが
ある日、隣に引っ越してきた小人と親しくなる。
盲目だが活発な妹を持つ女刑事は、活発な妹の中に繊細な心を見つける…
一見物質的に恵まれた女性たちが抱える『憂鬱』をつづる先に見えたつながりは…
(原題名:Thinks You Can Tell Just Looking At Her)
監督:脚本:
ロドリコ・ガルシア
出演:
グレン・クローズ
(エレイン・キーナー)
イルマ・セントポール
(キーナーの母)
ホリー・ハンター
(レベッカ)
グレゴリー・ハインズ
(ロバート)
ペニー・アレン
(ナンシー)
ロマ・マフィア
(デビー)
マット・グレイヴン
(ウォルター)
キャシー・ベイカー
(ローズ)
ノア・フレイス
(ジェイ)
ダニー・ウッドバーン
(アルバート)
キャリスタ・フロックハート
(クリスティーン)
ヴァレリア・コリノ
(リリー)
キャメロン・ディアス
(キャロル)
エイミー・ブレマン
(キャシー)
ミゲル・サンドバル
(サム)
ミカ・ブーレム
(ジューン)
REVIEW(***)
一回目は劇場で(…それも勧められてムリクリの形で…)で、二回目はDVDで三回目がBSで
もう一回が録画したモノを見てるのですが、見るたびに感想が違ってくるのは
この物語が、それぞれ違った女性の人生のアンソロジーで成り立ってるからか、
自分の生き方が変わってきたからか、どうなのか判らないですが。
少なくとも、一番最初に見たときよりマシな感想が書けそうになったのでUpすることに
しました。
一見衣食住に不自由しない彼女たちが抱えているのは『心のよりどころのない孤独』
一話目のエレインは、医者としての地位を確立して母親の面倒を見ている姿は
世間としては申し分ないかもしれないけれど、いざ自分に何かあったときの不安感は
拭い去れない。それを三話目に登場する占い師、クリスティンに言い当てられ驚く
そんな彼女も、白血病のパートナー、リリーを抱え、一番怯えているのは自分だと
いう事実に向き合えないでいる。
2話目に出てくる、レベッカは銀行の支店長。皆が羨む地位も名誉も手にいれ
愛人もいるが結婚の気配はない。通りすがりのホームレスに、本当の幸せが
見えない生き様は売女と一緒で哀れだと下げずまれ、最初は強気で押しかえすものの
子供を堕ろした瞬間に自分にしてきた意味を刻まれる。
彼女の手術の担当がエレインで、また彼女の部下と結局結ばれることになるのも
エレインだという事実には、人から受け取る『愛情』を大切にしてきた者で
人にねだらなかったものが最後に『贈り物』を受け取る権利があるような終わり方に
なってる気がした。
映画はキャシーが殺人事件を担当する所から始まるわけですが、それをキャロルは
自分の今付き合ってる彼、ウォルターに振られたからと言い当ててしまう。
刑事である姉からみれば美人で明るい妹は、男性との付き合いに不自由しない
と思っていたはずが、内心は慎重だったのだった。
最初は、ウォルターにも自分と同じ盲目の娘がいるから大丈夫と、安心して
付き合いだした彼女だったのに、娘の口から、パパは案外浮気者だといわれ
内心傷ついていた…、また、ウォルター自身も、心のすれ違いに疲れ
最終的には、バーで出会ったエレインに引かれていく…。
表面は満たされているような女性たちが抱える『孤独』と、どこかしらで
誰かとつながってる『縁』で救われる何かがあるというのが、この話の結論
かもしれないです。
初めて恋人が出来た、息子の顔と。
シングルマザーとの話がどこでからんでくるのかなと思ったら
キャシーの話で、病院の受付にいるのがお隣さんのアルバートだった
という。『人の縁がどこにあるのかわからない』というアレでもあるのですね


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