ネフュー(1998)
20年前、アイルランドの孤島の小作民のトニーの妹カレンは、島での
揉め事を避けるかのように、アメリカへ移住してしまった。
それから島の住民は彼女の話題を風化させていたが、そんなある日、
トニーの元へ、音沙汰のなかったはずのカレンからの手紙が届く。
彼女は不治の病で余命いくばくもない身だということ、死後、遺骨を
故郷の海へ撒いてほしいので息子のチャドに頼みます、と書かれたもの
だった、それにショックをうけるトニー
トニーは島中の住民と、今はパブのオーナーをしているジョーに伝える
かつてカレンに思いをよせていたジョーは、少なくとも彼女が島を出て行った
原因であり、トニーは今もそのことを恨んでいた。
複雑な心境で港まで迎えにいったトニーはチャドが黒人だったことに驚く。
彼だけでなく島の人々も驚きの色を隠せない、彼にとっては叔父である
トニーは全く母カレンの話にふれようともしない。孤立したチャドは、
ジョーの店に顔を出し、そこで出会った同い年頃ジョーの娘、アイリンに
好意をよせるのだが、それはトニーの20年前の怒りを引き起こすものだった…
(原題名:The Nephew)
監督:脚本:
ユージン・ブラディ
共同脚本:
ダーク・メイフィールド
出演:
ピアース・ブロスナン
(ジョー・ブラディ)
ニール・トービン
(ショーン)
ドナール・マッカン
(トニー・イーガン)
ヒル・ハーパー
(チャド・イーガン
ワシントン)
アイリン・マクリン
(アイリン・ブラディ)
REVIEW(****)
個人的には限りなく5をつけたい4という感じ…ですが、ヴィデオ発売後に
『ラッキーナンバース』と同じ東映三番興行館で三週間だけ上映…という
扱いを受けてるトコロを考慮して点数を下げちゃいました。
ブロスナンの映画会社『アイリッシュ・ドリーム』の第一作目で二作目は
『トーマス・クラウン・アフェア』だったという。
一作目にしては思い込みでつっぱしりまくりで、大失敗というコトもなく
自分の思いいれは、さらりと表面だけに流す程度にしたというトコロが
いがったのではないでしょうか。ハナシのスジとしては、シンプルかつ
途中で読めてしまって、キャラの個性やバックグラウンドでひっぱる
タイプのドラマ仕立て。
…なのだけど、キャラが『何でこうなるんだ』つー『動機』はあまり
見えてこないというのは、アメリカ向きに作ってない証拠でもあるかも
チャドがアメリカで何してたとか、何を期待して、こんなにサビれた
町に永住しにきたのか、彼のバックグラウンドを書いたらすっきり
する『面』もあるのだろうけど、彼は、あくまでも、登場しない彼の
母親カレンの『メッセンジャー』+『バラバラになった人のつなぎ役』
という感じで描かれているワケなんだわねえ。
ピアースとしては、全体のキャラから『今はここにいないカレンという
女性をアナタの心の中で想像してください』というメッセージも込めて
いるのかもしれないです。ラストシーンからそんな感じをみうけられました
ツっこむ人はツっこむかもしれないけど、このジミなつくり方と
ラストで遺骨を撒くシーンは、やっぱり何回みてもボロボロときてしまう
管理人です。


25時(2003)
ブルックリンで暮らす若きドラッグディーラーモンティは、ある晩
相棒でロシアンマフィアの下っ端のコースチャと車を走らせていた道すがら
瀕死の状態だった犬にドイルと名付け引き取ることにする。
それから一年後、モンティは、誰かのタレコミで麻薬捜査局のガサいれに会い
逮捕されてしまう。父親の店を担保に保釈され、ハドソン川を見つめる
モンティの傍らには、あの日助けたドイルがいた。
選べる道は三つ、自殺、収監、逃亡。
収監されても、七年後には、マトモになって出てくる保障はない。
誰が、モンティを裏切ったのか、『真の友にはシャンペンを偽りの友にはpain
(痛み)を』モンティがこの道を歩みだす前からの友人、ウォール街の
ディーラー、スラッタリー、英語教師のジェイコブ、そして、この道に入り
出してから、彼に連れ添ったナチュレル・・・モンティの決断の短くも長い24時間が
始まった・・・
(原題名:25th hour)
監督:
スパイク・リー
原作:脚本:
デビット・ペニオフ
出演:
エドワード・ノートン
(モンティ・ブローガン)
フィリップ・シーモア
ホフマン
(ジェイコブ・エリンスキー)
バリー・ペッパー
(フランシス・ゼイビア
スラッタリー)
ロザリオ・ノートン
(ナチュレル・リビエラ)
アンナ・パキン
(メアリー・ダヌンツオ)
ブライアン・コックス
(ジェイムス・ブローガン)
トニー・シラグサ
(コースチャ・ノヴォトニー)
レヴァーニ)
(アンクル・ニコライ)
 
REVIEW(****)
『アメリカの映画』というと、とかく『大予算』だとか、『アラ作り』というアレが
あるかもしれないけれど、これはイイ意味での『アメリカの映画』であり『男社会』の
映画だったと思うのだ。
原作者の世代を全く知らないで見にいったのだけど、自分の世代とダブるものを
感じた映画だったので、気になってみたら、やっぱり世代が同じだったのも
共感できたアレなのかもしれない。最後にスラッタリーが殴るシーンもあと
十年ズレた世代だったら『何で』と思われてしまうかもしれない。
そして裏切り者へ制裁を下さないモンティの冷静さぶり、一生を台無しにした人間に
対する憎しみを冷静に見直していく姿は、今のアメリカに本来求められる姿なんじゃ
ないかな・・・とも思ったりもした。
モンティの傷ついた姿と、それを囲む『本当に探し出した友』は、これから歩むべき
アメリカの姿があって、それを『アイルランド系』という人種設定にしているところも
また憎い演出と思う。
そしてエンデングに遠い地に思いを馳せる、B・コックスのナレーションは
アメリカ開拓と侵略の歴史もダブってきた。『どこかへいけばいい暮らしがある』
そして夢が夢なのかうやむやに終わる姿にまた『オトコの夢の映画』を感じてしまった
『アフリカ系アメリカ人』からのメッセージの多かった彼の作品の中、コンドは
幼い頃移住したニューヨークをグラウンド・ゼロを基点にして、撮ったこの作品は
これからの『アメリカの方向』を示した一作になったと思う。
んでもって蛇足なんじゃけど、ノートンしゃんが『Xメンの女みたいに壁をすりぬけたいよ』
つーセリフが入ったのは、『Xメン』のキャストが三人も入ってたからですかい?
一人はご丁寧にもオヤジ役(汗)一人はホボ、ノークレだったものの、バリーちゃんの
同僚役だったし〜


ネイビーフォース・テロリスト壊滅作戦(1994)
平穏だったアテネ国際空港に、国際テロ組織が銃を乱射する事件が起きる
プラスチック銃を持ち込み、空港の金属探知機にも、引っかかることのない
彼らの要求は、アメリカに拘留されている国際テロリストのリーダー
ホセ・マリア・カルロスの釈放だった。
偶然にも空港に居合わせた、アメリカ海軍隊員ブラッドは、彼らに一人で
立ち向かうが、妻マーシーを人質に捕られ、重傷を負う。
米国は仕方なく、カルロスの釈放を認めるが、彼に同行したのは、かつて
彼を捕まえた、シールズ伝説の男、コーディ・グラントだった。
彼は、病院に収容されている、ブラッドの元を見舞うと、カルロスの
本当の目的を探るべく、キューバ人のテロリストになりすまし、
リビアへと向かう・・・
(原題名:Deadly Heros)
監督:
メナヘム・ゴーラン
脚本:
ダミアン・リー
グレゴリー・リー 出演:
マイケル・パレ
(ブラッド・カートワーク)
クローデッド・ミンク
(マーシー・カートワーク)
ジャン・マイケル・ヴィンセント
(コーディ・グラント)
ビリー・ドラゴ
(ホセ・マリア・カルロス)
 
REVIEW(**)
実は、この映画、元々はJMV主演の映画だったらしく(爆)、ジャケでは
JMVが、バックに控えめに映ってるものの、『カッコいいとこ』というのは
JMVがホトンドで、何をやっとるんじゃ〜M.パレ〜(怒)・・・という。
パレの映画だと思ってみてたら、パレは、ホトンド、ズッコケてばかりで。
最初のシーンにしても、空港でアヤシイ団体がテロだと息子に教えてもらって
出てきて銃弾くらってる『スゴ腕ネイビーシールズ』って聞いたことない(汗)。
でもって、銃弾かっくらって、出血多量で気を失いかけて、『母ちゃん人質になってる』
と息子に、またまた教えてもらい、いそいそ出て行ったら、また負傷して(涙)。
カミさんが、人質になってる島は危ないから、近寄ったらアカンと言われてるのに
行っちゃったら、送っていった罪もないタクシーの運ちゃんは死んじゃうし。
で、パレがカミさんを救うのかと思いきや、カミさん、勝手に『脱走』してる。
オマヌケにもつかまった、ダンナは、カミさんに、救ってもらい、『もどってくるよ』といって、
またまた、カミさんを、『危ない』つーた所に、ほったらかしに、ヒトデナシー。
一方、JMVは、つーと、念入り下調べ、潜入するときも、あまり音立てない、
武器類極力使わない(証拠隠滅のため)、極めつけが、パレよ〜カミさんが、
カルロスに○○されてしまって傷心なのに、『そんなコトする女など、女房じゃないわい』など
強がりいってたら、本国戻ったら、即刻離婚だぞ(爆)。ちなみに、あんた、カルロスのアタマだけ
狙うつーて、どでかいバズーカ砲・・・(汗)・・・。結局はJMVのライフル一発、お見事。
パレは、後からスゴスゴやってきてせっせと、カミさんについてた血をふいていた(汗)。
バスーカ砲はマジで使うつもりだったのと、やっぱりしっかりツっこまれてるパレ。
でもって、全編通して、笑いを誘ったのが、ロン毛のパツキンで現れたテロリスト
カルロス役のビリー・ドラゴでした(爆笑)。いや、あまりにも似合わないパツキン。
『アンタッチャブル』での白いスーツの黒髪の殺し屋の方がヨッポド、テロに見えるわ。
ちなみにパレ本人は、ドラゴとの相性が、よかったのか、後で『ルナーコップ』でも
共演しております。・・・で、この話のミドコロどこですかって?
潜水艦のシーンとか、主要人物の出てこないシーンは、結構他の映画からの
使いまわしも多いので、こうやって『ツっこんで』みることをオススメいたします
そんなワタシは、ちなみにパレも、JMVも好きだったりします、でもこの点数(涙)。


ニュースの天才(2004)
アメリカ大統領機で唯一読まれている雑誌『The News Republic』の
最年少記者、スティーブン・グラス25歳。
斬新な切り口と同僚たちへの気配りで、メキメキと頭角現しはじめ
その腕前は、『ローリング・ストーンズ』『ハーパーズ』にも
執筆依頼が来るほどだった。
しかし、彼の両親は、そんな彼の仕事を腰掛け程度にしか思っていない。
高級住宅地が、故郷の身として将来の職業は弁護士で、なければ、親の
期待に添えないということも、どこかで心に残っていた。
激務を終えると、同僚に咎められつつも法律の勉強。
三時間しかない、睡眠時間は次第に、スティーブン自身をむしばんでいった
そんなときに、唯一の心のよりどころになっていた、編集長のマイケルが
会長とのトラブルからクビを言い渡される。
記者からの人望も厚く、全員の責任をかぶることも多かったマイケルに
かわったのは、昨日まで席を並べていたチャックだった。
彼の編集の腕や、人望に対して、ためらいを隠せないでいる記者たち。
それでも、仕事は続けねばならなかった・・・。
それから暫くして、スティーブンは、大手コンピューター会社
ジューク・マイクロニクスが、イアンとなのる少年ハッカーの脅迫にのる形で
多額の報酬を払わされたというスクープをモノにする。
が、ネットマガジン『フォーブス・デジタル・ツール』の記者アダムは
お堅い政治雑誌が、何故、専門外のIT関係をスッパ抜けたかに疑問を抱く。
綻びの糸が見えた、スティーブンは、すでに崩壊の道へと歩み始めていた・・・
(原題名:Shattered Grass)
脚本:監督
ビリー・レイ
原作:
バス・ビッシンジャー
出演:
ハイデン・クリステンセン
(ステファン・グラス)
ピーター・サースガード
(チャック・レーン)
ハンク・アザレア
(マイケル・ケリー)
クロエ・セヴィーニ
(ケイトリン・アヴィ)
スティーブン・ザーン
(アダム・ペネンバーグ)
メラニー・リンスキー
(エミー・ブランド)
ロザリオ・ドーソン
(アンディ・フォックス)
REVIEW(****)
『ニュース・リパブリック』の実在した記者が
放った41の記事のうちの27は捏造だった・・・という映画化。
『ニュースの捏造』は今に始まったことでもなく、
優れた報道に送られるモトとなる新聞王のJ.ピュリッツアーに
捏造はないんかい、というとそうでもなかったそうな。
日本は、というと、戦後間もない下山事件や帝銀事件でも
GHQが真相をねじまげた、というのもあるのだし。
日本は、違う国に『ニュースの捏造指示』まで受けてる時期
あるんだからとんでもないハナシかもしれない。
それを思うと、自分の夢と親の求める夢の間に挟まれ、
ニュースは、世界の求めるものを流せばいいじゃないか、と
考える結果にまで追い詰められてしまった主人公は、
前者のような、『国家ぐるみのニュースの捏造』に比べれば
まだ、何とかできる範疇ではないかと思う。
見てる人の中には『主人公は、なんでここまで嘘をつく必要
なんかあるワケ?』と思う人もいるかもしれない。
これは、ホントに主人公の気持ちが、判らない人と、判る人で
映画のレビューが分かれてしまうといっても過言でないかもしれない。
グラスは、本当はコンプレックスの固まりでいながら、どこかで
『誰かに素直でいたい』と叫び続けていたのかもしれない。
でも人との微妙な『距離』の保ち方が分からない故についていた『嘘』が
火達磨のようになって、とりかえしがつかなくなったのかもしれない。
だから、周りの女性は、常に『母親』だ。慕っていた編集長は
『父親』のごとく描がかれている。
チャックが、何とか、スティーブンを救おうとする姿が描かれるが
いつでも、スティーブンがチャックのしてることを分かるのが
一時ずつ遅いのが、かわいそうな映画でもあった。
でも、人間『自分と全く反対の人間』に出会わなければ学ぶ範囲は
広がらない。もし、この事件がなければ、グラスは一生でっち上げ屋
として心のどこかをむしばまれていたのかもしれないのだから。


ナイロビの蜂(2005)
一等書記官で外交官のジャスティンは、外務省アフリカ局長ペレグリンの代理で
講演を行った時、NGOの活動家テッサに強く心惹かれる。
人生の何もかもに安全パイを取ってしまう自分に対し、テッサはジャスティンに
ないものを持っていた。
やがてアフリカ駐在の辞令が降りた彼にテッサが『どんな形でもいいから
つれていって、貴方といると安心なの』と逆プロポーズする。
二人の結婚生活は『お互いの仕事にも、社会的立場にも干渉しない』という
一線を引いたものになった。
駐在地ナイロビの現状をみて、テッサの活動家としての血が騒がないはずもない
現地医師、アーノルドを連れて身重の体に構わずスラム地区を回り、あるときは
政治家にけん制し、ジャスティンの地位に波風をたてるようになる。
しかし、行き過ぎた活動からかテッサは死産し、彼女の隣でジャスティンは
黒人しかいないはずの病院で不振な白人医師ロービアを目撃する
テッサは、その影に大手製薬会社、スリー・ビーズの陰謀を突き止め
ジャスティンの同僚で高等弁護官事務所長のサンディに証拠を渡すべく
ナイロビの空港からアーノルドと共に旅立つ…それが彼女の最後の知らせだった
妻の死を知ったジャスティンは、何故、志半ばでテッサが殺されなければ
いけなかったのかを探るため、ナイロビに向かう、そして彼は知った
本当の意味の妻の愛を… (原題名:The Constant Gardener)  
監督:
フェルナンド・メイレレス
脚本:
ジェフリー・ケイン
原作:
ジョン・ル・カレ
出演:
レイフ・ファインズ
(ジャスティン・クエイル)
レイチェル・ワイズ
(テッサ・クエイル)
ユベール・クンデ
(アーノルド・ブルーム)
ダニー・ヒューストン
(サンディ・ウッドロウ)
ビル・ナイ
(バーナード・ペレグリン)
ピート・ポスルスウェイト
(ロービアー)  
REVIEW(*****)
『寒い国から帰って来たスパイ』のジョージ・スマイリーシリーズに始まり
『パナマの仕立て屋』と007と違った意味での『隠れたスパイ小説の名作家』
といわれたJ・ル・カレの新境地ともいえた作品がこの作品。
読むのに難解といわれる作品を、テンポ良く仕上げ、ただのサスペンスや
ロマンスものに仕上げなかったのは『シティ・オブ・ゴット』の監督ならでは
で、『ロマンスものというより、製薬会社の陰謀を描きたかった』という
コンセプトがしっかり監督の頭の中にあったからかもしれない。
原題名は『いつも注意して見守る人』という意味合いが含まれている。
それはジャスティンがテッサに対してとっていた行動につながっているのかも
しれない。
その『注意して見守る』立場をあえて超えて、『人を愛することは相手の人生を
生きること』を選んだときには、ジャスティンの命はなかったのでしょう
『僕には家がない、テッサが家だった』あれだけ見事な庭つくりをするのが
趣味だった夫が、自分の使っている除草剤一つをとっても、妻を苦しめさらには
死においやった原因の一つと知ると、彼自身の考えもかわってくるという。
スーダンで、ロービアに再会し、妻が最後に託した陰謀のレポートの行方を
知ることが出来た後、ロービアの居た地元民族の集落は盗賊に襲われる。
上空から来たセスナは、外交官と国連援助団のロービアしか乗せれないという
彼らを追ってきた一人の子供を乗せれないのかと詰め寄るジャスティンは
心の中で、以前テッサに自分は同じことを言わなかったかと責めるのでないかと
思ったのではないでしょうか。
そうして、本来あのままセスナに乗っていれば助かった命をわざわざ
危険にさらし、テッサと自分の身の潔白を死をもって証明する。
哀しくもあり、これ以上何も出来ない自分自身への無常観を感じるラストでも
ありました。
原作はかなりケニアそのものを批判した形になっているのですが、高等弁務官
(映画で言うところのサンディの役ですね)の協力で
『ケニアが過去20年間で深刻な状況だったのは事実、現在の状況がこの映画
と同じというわけではないが、近辺諸国で起こりうるかもしれないというのは
事実だ』ということで撮影が行われたという。
でもって、テッサにはモデルがいるという話も。ル・カレが彼女にささげる形で
書いた小説がこの話かもしれませんね。
 


ナチョ・リブレ−覆面の神様ー(2006)
修道院の料理版をしているイグナシオ、通称『ナチョ』は
スカンジナビア人の宣教師の母とメキシコ人の助祭士の父が
『互いに改宗させよう』として恋に落ちて無責任にもナチョを残して
この世を去ってしまった。
ユーモアもおいしい料理にも無縁の修道院で、ナチョはプロレスに夢中な
太っちょのやんちゃくれで育ち、トホホな失態の毎日に修道士のギレルモから
バカにされるが、子供たちからは慕われていた。
そんなある日、修道院にやってきた新しいシスター・エンカルナシオの美しさに
一目ぼれのナチョ。ボーっとしていたあまり、街で、食材用のチップスを謎の
ヤセ男に奪われてしまい気落ちする。
そんな気落ちした彼の目に映ったのは、ゴージャスな車から降りてファンに
囲まれるルチャ・リブレ(覆面レスラー)のスター・ラムセスだった。
『もしもルチャ・ドールになってお金持ちになったら、子供たちにおいしい
ゴハンをたべさせてやれるんだろうな・・・』
そんな、ナチョの目に飛び込んできた新人ルチャ・ドール大会のチラシ
憧れのシスターに『ルチャ・ドールは罪です』といさめられても
覆面をかぶり出場する覚悟のナチョ。そうとなれば『相棒』が必要だ。
ナチョは、あの日、チップスを盗んだ男を強引に仲間にし、衣装まで縫わせ
ルチャ・ドール新人大会に出場することにする・・・
(原題名:Nacho Libre)
監督:脚本:
ジャレット・ヘス
共同脚本:
マイク・ホワイト
出演:
ジャック・ブラック
(ナチョ)
アナ・デ・ラ・レグエラ
(シスター・エンカルナシオン)
ヘクター・ヒメシス
(スティーブン(ヤセ))
リカルド・モントーヤ
(ギレルモ)
ダリアス・ローズ
(チャンチョ)
セザール・ゴンザレス
(ラムレズ)
カーラ・ヒメネス
(キャンディディア)
トロイ・ジェンディル
(小さい頃のナチョ)
 
REVIEW(***)

八年ほど前の英字新聞に載った『フライトルメンタの引退試合』
  '70年代、プロレス黄金時代に、孤児たちにおいしいものを
 食べさせてやりたい一心で23年間、負けても負けても
  リングにたち続けた『暴風牧師』。数回、来日していたとか。その映画化です。
  実話ってのもあり、同監督のカルト名作『バス男』の面白さを期待
  していた方には『的外れ』なところもあったかもしれないです、途中に
 中だるみもあったし、(またあの『中だるみ』がないと相棒のスティーブンが
 改心する過程が見えないともいうのだけど)
  実話知っていた観点で見ていたので、それを『重くなくコミカルさも混ぜて』
 ラストには、ピチピチタイツにくるまれた、あのメタボリックなジャーブラが宙を舞う
 シーンには、『おおお〜』と。(コラ)
 その前の、ラムレズに顔をふんずけられて、『もうダメだ』というときに子供たちと
シスターがやってくる『ベタ』ながら見てしまうシーンは、'98年のトルメンタの
引退の時を思い出しました。引退時はもう還暦すぎ、で現在は孤児院出身の
弁護士さんの『二代目』がいるんだそうな
映画でいうところの、チャンチョが将来、弁護士になるんだろうなぁ
ラムレズ役の人は実在の覆面レスラーなんだそうですが、兄も父親も
レスラーというレスラー一家。
スティーヴン役のヘクター曰く『沢山のマッチョマンに投げ飛ばされた
けれど、一番すごかった』…本職だものねぇ
でもって、『子供たちにいいゴハンを』というナチョの願いが
かなえられていく『過程』。いつもマズそうな芋モドキのドロドロを
食べてる子供たちから『サラダが食べたい』って聞いたものだから
サラダが出てきて、そのサラダがドンドンゴージャスになっていくのが
スゴい。なんだかんだいって、ノってきたらやっぱり出てくる『歌』
でも今回あまりなかったのが寂しかったので星三つ。




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