ドッジボール(2005)
そのネーミングの悪さが災いしてか、設備投資も従業員もサエない
フィットネスクラブ『アベレージ・ジョー』のオーナー、ピーターは
半年の家賃滞納をムシしたため、クラブ差し押さえの危機に陥ってしまう。
30日以内に5万ドル払わなければ、即効で買収される。その買収先は
ピーターの目と鼻の先で経営している最新鋭でオシャレな『グロボ・ジム』。
ここのオーナー、ホワイトは、'70年代風のグリース頭をなびかせ、
いかにも日焼けマシンで焼きました肌で闊歩し、口ひげをたくわえ
イミナシポーズを決めるナルシストオレサマ主義。
このままタダのトホホオトコで終わっていいのか、ピータ?
『じゃぁさ、コンド全米で開かれるドッジボール大会で優勝すれば
いいじゃん。優勝賞金5万ドルだっちゅうし』
そうか!で、ピーターの元に集まったのは、女の子にモテたい下心で
チアリーディングの練習をしてる高校生、カミさんに頭の上がらないダンナ
自分を海賊だと思っているボンビーで会費を一年以上滞納している男
やる気のない従業員・・・初戦惨敗して、相手チームの反則で繰り上げ出場できる
ことになった彼らの前に現れたのは、ナゾのアヤシイドッジボールコーチ
と、ホワイトにセクハラされて見切りをつけてきた、この一件の雇われ弁護士の
ケイト。早速、ピーターたちのドッジボール特訓が始まったのを知ると
ホワイトはドッヂボールが国技というスパルタ女や、ジムのトレーナーを呼んで
チームを結成し、協会にワイロを働いてまで出場。
さてはて、ピーターたちが勝つには『運』ぐらいしかない。
はたして勝利の女神はほほえんでくれるのか?
(原題名:Dodgeball:A True Underdog Story)
監督:脚本
ローソン・マーシャル・サーバー
出演:
ヴィンス・ヴォーン
(ピーター・ラ・フルラー)
ベン・スティラー
(ホワイト・グッドマン)
クリスティン・テイラー
(ケイト・ヴィーチ)
リップ・トーン
(パッチーズ・オブーリハン)
ジョエル・ムーア
(オーウェン)
クリス・ウィリアムス
(ドウライト)
ジャスティン・ロング
(ジャスティン)
スティーブン・ルート
(ゴートン)
アラン・テュディック
(海賊スティーブ)
ミッシー・パイル
(フラン)
ジャマール・ダフ
(ミシェル・ジョーンス)
ケヴィン・ポーター
(レーザー)
ラスティ・ジョイナー
(ブレイド)
ブランドン・モレート
(ブレーザー)
ウィリアム・シャトナー
(ドッヂボール協会会長)
ゲーリー・コール
(コットン・マクライト)
ジェイソン・ベイトマン
(ペーパー・ブルックス
大会解説DJ)
ハンク・アザレア
(若いころのパッチ)
ランス・アームストロング
(カメオ)
チャック・ノリス
(カメオ)
REVIEW(*****)
お、面白すぎる〜(爆)ヤバい。後でDVDレンタどころか購入だな(汗)
それなりの愛着のあるジムが閉館して、それ以来通ったジムの人間関係の
俗悪さに、内心不満鬱積してる最中よくぞやってくれた、この映画!ばんざーい(拍手)
  ・・・というワタシの個人的な背景が加わった以下のレビューなので、今まで
  負け犬フィットネスジムに行ったこともなければ、『そんな思いしてまで、
  こんな競技にかける必要もないんじゃない』と心のどこかでチラっと思って
おられる方、多少ムチャの人生逆転劇を信用してない方・・・には、以下の
レビュー・・・どうでしょう・・・(滝汗)
ちなみに、バリバリ頑張るガッツと希望型なので、群れてウジ臭い
お友達つくり+噂話を活力に通ってる人に興味ナシの『旧式ジム人間』
これって社会が、勝ち負け両極端になっていることへの、一種の皮肉もあるかも
しれない。バリバリの勝ち組として出てくるホワイトも、結局、彼の経営する
ジムの器具やメゾットが好みで来てる人間はいても、彼自身が好きで来てる人間
つーのはいないワケで(汗)もしかしたら、スタジオメニューなんかあったら
派閥なんかあったりして(爆)、対して、ピーターは、ジムはズタボロでも、彼の
顔を見たらとりあえずホっとするという面々は来てて、来てる面々も仲良し。
だから、ジムがさしおさえになるときも『ここがツブれてお向かいに行くなんて』
と、一致団結して、ドッジボールの大会に出るあたりのノリが、ナンだか自分の
水泳大会のノリを思い出してしまいました。
ジムは金で買収できても、人間関係買収できんのだよ。
オフで人のカオを見てジムで爽やかに本音を語れる人間、皆無状態。
いまやジムに通うと人間不信になりそうだ。
各キャラクターも、普通なんだけど、どこか変、という輩ばかり、チョっと
周りにいるかもというようなキャラが爆進劇をなしとげて(?)いくあたりが、
応援したくなりました。さ、さすがにB.スティラーのようなキャラは
ナカナカおりませんぜ(汗)勝ち組フィットネスジムまで
行って数人、男性では皆無かもしれないでしょう。
でもって、ホトンド、その勝ち方が相手チームの反則だったり
(なんでガールスカウトのチームでドーピングがあるんだ?)、ラストの
ホワイトとの対戦にしても、ホワイトのラインオーバーという、反則で
危機一髪。マトモに勝ったのは、ベガス大会の初戦の対ドイツ戦、この監督が
マイケル・ナイト?・・・失礼、D.ハッセルホフ(汗)大昔の写真が出てきたので
すぐにわかってしまった。・・・なら、ピーターのチームの怪しげな監督はJMVに
した方がよかったと思うぞ(爆)例えあのポンチなキャラの殉職方法だとしても(汗)
怪しげなコーチの『ドッジボール特訓』は場内大爆笑。走りこみのために30KMマラソン、
バッティングマシーンにドッジボール入れて、キャッチの練習。
走行車線を横切ってスラローム練習なんて、死んでもいいのか〜
・・・と笑いつつ、思い出すと自分も『昔なんで、こんな特訓やったんだろう』
というような水泳やバレェの特訓があったなぁ・・・効いてるかどうかは
定かでない(滝汗)のがフシギ・・・。
カメオも、C.ノリスやL・アームストロングがバリバリの激励役に
笑えるドッジボール協会会長(最近こんな役ばっかだな)にW.シャトナー
カントクまでもが、カメオで出てたりします。
ラストのオチは、いかにも賭けの本場ベガスらしい一発勝負。
どうせ負けてしまうかもしれないのなら『一生一度』の大勝負に出たら
『大当たり』したってところですね。最初のシーンとラストのシーンが
逆になるのもミソ。『貴方は貴方のままでいい』そう、真からいってくれる
フィットネスジムってイマドキあるんでしょうかね。


タッチ・オブ・スパイス(2005)
'60年代のコンスタンチノープル(トルコ)でスパイス店を営む
お祖父さんと家族に囲まれて育った少年ファニスは、屋根裏にある、スパイス倉庫で
お祖父さんからスパイスの効用や、天文学、人生の素晴らしさを教えてもらい育つ。
 親戚一同が集まる日は、料理大会だった。パーキンソン病の大叔母さん
ニキビの薬入りレシピで大騒せの叔母さん、いつも舶来品と美女の話が
お土産の叔父さん、そして両親・・・。近所で縁談がまとまれば料理教室も
 開く。が、幸せな日々はそう長くは続かない、お祖父さんの下にきた
トルコ人外交官が、キプロス問題で、ギリシャ人強制退去が迫っていることを
知らせに来ていた。ファニスの父はギリシャ国籍だ。やがて来る別れの時。
ファニスにとってみれば、それはお祖父さんと、初恋の女の子、サイメとの別れでも
あった。『サイメをつれて後からいくよ』『これをもっていって』お祖父さんとサイメの
暖かい見送りと、サイメの大切にしていたバックを受け取ったのは
裏腹に、2人がギリシャにくることはなかった・・・
 数年後、一流ホテルのシェフとなったファニスの元に、やっとお祖父さんとの再会の
チャンスが訪れる。それは叔父さんの結婚式だった。
が、あれほどまでに美女と料理の腕前にこだわってきた叔父さんが選んだ女性は正反対。
彼女に料理を教える気力もうせたファニスは叔母さんにニセモノレシピで結婚式を
おじゃんにしてしまい、さらにお祖父さんは来ない事実をしってしまう。
祖父にはもう会えないのだろうか・・・天文学者になったファニスに再会の時が
やっとめぐってきたのだが・・・
(原題名:Politiki Kouzina:A Touch Of Spice)
監督:脚本:
タソス・プルメティス
出演:
ファニス・ヤコヴィティス
(ジョージ・コラフェイス)
ヴァシリス
(タソス・バンティス)
マルコム・オッセ
(子供時代のファニス)
オデュッセウス・パパスピポロウス
(20歳のファニス)
イエロクリス・ミハイリシディス
(父:サヴァス)
レニア・ルイシドウ
(母:スルダナ)
ステリオス・マイナス
(エミリョス叔父さん)
バサク・コクルカヤ
(サイメ)
REVIEW(*****)
予告編をガーデンシネマで見て『見に行こう』と決めてからンヶ月。
関東の上映が終了しないと、関西に回ってこない単館系の作品の宿命です。
誰かの人生から何かを学んで終わるという点で、終わった後からじわじわと
 よくなってきて、終わった時点では、星四つだったのですが、レビューをかいてる
  時点では、この予告編を見ることになった『イブラヒムおじさん〜』と同じ
  五つ星になりました。
監督の半自叙伝を映画化したものだそうですが、コンスタンティノープルと
ギリシャの対立が描かれている一方で、家族で食卓を囲むことの意味をきちんと
かいた作品も最近稀に見ることのない映画でもありました。
フランス語で、食卓を家族で囲む感覚を大切にすることを『コンヴィヴィアリテ』
といいますが、『食べることはいきること、人生を楽しむこと』というのが
映画のテーマであり、それをいつも中断するのが、皆で食卓を囲むときになる
電話の音。それは、お祖父さんが一人だけこれないという電話だったり、
ギリシャ人の強制送還だったり、そして、最後はお祖父さんの危篤の知らせ・・・。
最後の電話で、やっとファニスは、最愛のお祖父さんが意識のない床で、彼が
どうして、コンスタンティノープルを離れなれなかったのかを知ることになる。
そして、少年の頃の初恋のサイメに出逢っても、故郷の土を踏まなかった自分に
何の権利もないことを思い知らされてしまう。
コンスタンティノープルに戻ったファニスがサイメとその子供に作ってあげる
料理とケーキが美味しそうなだけに、今度は彼女を見送る番になってしまった
ファニスの言葉は切なかったです。
『振り向いたら再会の約束になってしまうから振り向かないで』と・・・。
そんなファニスの心を癒すかのように、お祖父さんのスパイス店は、閉店した時
のまま、彼を出迎え、お祖父さんの代わりに待っているラストシーンは、
 思い出すと胸にしみてくる一作でした。


ダニー・ザ・ドッグ(2005)
悪徳高利貸しバートに、5歳の頃に誘拐されて、殺人訓練だけを
受けてきたダニー。
彼のフラッシュバックする幼い頃と思える記憶は黒髪の美しい
女性がピアノで奏でる美しい旋律…
それ以来ダニーは、地下牢に閉じ込められ、缶詰を食べさせられ
牢の中には、サンドバック、古びた熊のぬいぐるみと絵本があるだけ。
小学校の教育でさえも受けさせてもらえないまま、ダニーは
くたくたになるまで読んだ絵本の中にあるピアノに思いをはせていた。
首にはバートに付けられた重厚な首輪があり、それをバートがとると
ダニーは一瞬にして殺人鬼と化した。
バートは高利貸しで返さない相手には、力ずくで返させた。
そのときに、問答無用でダニーに報復させていたのだった。
首輪をはずしただ一言『殺せ…』と。
ある日、借金取りにいった骨董倉庫で、ダニーはピアノに出会う。
さらにそこで、彼は盲目のピアニスト、サムに出逢い、ピアノが
本来、音を奏でる素晴らしさを教えてもらうのだった。
しかし、この時、バートの命令を忘れて助けにいくのが遅れたため
ダニーは袋叩きにあってしまう。そんな所に持ち出されたのが、
高額の金が賭けられるデス・マッチだった。バートはクビにしようと
思い込んでいたダニーを新たに使おうとほくそえむ。
また、これを機に借金取りから足を洗おうとも思っていた。
そんなバートのやり口をかつての債務者は黙ってみているわけもない。
バートとダニーを乗せた車は、何者かの車に体当たりされ、ダニーは
命からがら抜け出し、例の骨董倉庫へ隠れる。そこには仕事中のサムがいた。
血の匂いでダニーが怪我をしているのを感じ取ると、サムは何も聞かず
自分の家に招き入れる。
『一人だけじゃ幸せになれないこともある…』
ダニーが第二の人生を手に入れようとしたとき、彼はまだ気がついていなかった
この人生を手に入れるには、過去を清算しなければいけないということを…
(原題名:Danny The Dog)
監督:
ルイ・レティエ
脚本:
リュック・ベッソン
出演:
ジェット・リー
(ダニー)
モーガン・フリーマン
(サム)
ボブ・ホスキンス
(バート)
ケリー・コンドン
(ヴィクトリア)
ヴィンセント・レーガン
(ラファエルス)
ジャクリーン・リー
(ダニーの母親)
パーティス・チョウ
(少年時代のダニー)
トニー・チェン
(幼少時代のダニー)
REVIEW(****)
そろそろホトボリも冷めてきたころなので、このレビューがかけそうです。
映画にも二通りありまして、見てきて『すぐかかなきゃ!』と勢い+
推敲をしてからレビューに載せるのと、世間の熱が収まってから
のせるヒネモノレビューと二通りあります。
『ダニー〜』もどっちになるかな〜と思ったのですが、あちこちの
感想を聞いて、チョっとナットクいかない面の方が多かったので
公開終わって時候になってからかいたれ〜と。
『責任や愛が伴わない武術は単なる暴力である』という主演の
ジェット様の演技はちゃんと伝わってるんでしょうか(汗)
『最初のアクションがスゴい!』なんて評判を聞くと『ええ?』
と思ったのが始めに。最初は、ジェット様にしては残酷ですねぇ
『自分でもどうしてこんなことをやってるか判らない』哀愁を
にじませた役からジェット様の持ち味100%生きる正義の技に
変わっていくという。
アクションは、もちろん40をとうにまわってるとは到底思えない
身のこなしなので、言うまでのないのですが、それを忘れさせる
感情面の演技がよかったです。
どうして、ダニーはいつもベットの下に隠れているのか、アレは
おびえてるというより、彼の唯一の楽しい思い出だったという
哀しさがあった…というのが
サムとの出逢いも、サムは彼に自分自身の人生を考える機会を
与えてくれただけでなく、何を取り除き、何を守るかまでも教えて
くれたという。そんな役作りの為に、クランクイン直前になって
あの『盲目』という設定を提案してきたのはフリーマン本人だった
そうです。
そして、『守るべきもの』が判ったそのときに、ダニーの目の前から
忌まわしい過去の象徴ともいえた、バートは消えたのではないでしょうか。


Dear フランキー(2005)
耳が聞こえない息子の為に、架空の父親の振りをして手紙を
書き続ける母親…遠洋の船乗りという架空でしかなかったはずの
父親の船が、数日で現れることになった…
『Dearフランキー、元気かい?…』
『パパ、また引越しなんだよ。ママは今度こそ最後だっていうけど
お婆ちゃんはもうやめてって。』
フランキーは物心つかない時に父親のDVが原因で耳が聞こえなくなった。
母親リジーは、祖母ネルとフランキーを連れてトレーラーで
スコットランド中の逃げ回る生活を送っている。
本当の事を言えないリジーは、フランキーに父親の事を
  『パパは、アクラ号に乗って遠い海を回ってるから帰って
これないのよ』といいきかせていた。
喋れるかもしれないフランキーにも手話を使って会話させる
姿に、ネルは失望を隠せないで居る。
そんなフランキーの楽しみは、父親が書く世界中の海から
送られてくる手紙だった
が、それは、実は、母親が書いたもので、フランキーの手紙は
いつも私書箱宛になっていて、その手紙をリジーが受け取りにいき
返事を書いているのだ。
そうやって何とか父親の不在を埋め合わせてきたのだが、
架空の存在でしかなかったアクラ号が近くの港に寄航すると
聞き愕然とするリジー。真実を話そうとする彼女に
フランキーが屈託なく、悪友のリッキーとパパが来るか
賭けてきたと聞き、不憫に思う。
彼女はアクラ号に出向き、フランキーの『一日だけのパパ』を
探そうとするのだが…
(原題名:Dear Frankie)
監督:
ショーナ・オーナバック
脚本:
アンドレア・ギブ
出演:
エミリー・モティマ
(リジー)
ジャック・マケルホーン
(フランキー)
ジェラルド・バトラー
(ストレンジャー)
マリー・リガンス
(ネル)
シャロン・スモール
(マリー)
ジェイド・ジョンソン
(カトリオーナ)
ケイティ・マーフィ
(マッケンジー先生)
ショーン・ブラウン
(リッキー・モンロー)
ジョン・カゼック
(アリー)
カル・マニンク
(デイビー)
アン・マリー
ティモニー
(ジャネット)
REVIEW(*****)
『ストレンジャーには一匹狼的要素がある、それは僕自身にも
あるのだろうし、僕の中にある孤独な部分に重なるんだ…』
あれだけ話題になった『オペラ座の〜』も全く見ずに
全くのカンで『こっちの方がバトラーらしい』というだけで
バトラー映画館ムービーに選んだのがこちら。
ファンに『おまえな〜(怒)』で怒られそうなんじゃけんど…
個人的には、俳優さんの持っているバックグランドに近い役柄を
見るのは好きです。
これは偶然にも、彼自身が持っているバックグラウンドに
重なる部分があったからだそうで…。
バトラー本人も物心つかないころの両親の離婚で
16の時まで父親にあったこともなければ、存在も
知らなかったという。フランキーとのあの再会の場面では
『自分自身が崩れていきそうなのを、保っていた』という程
多分、社交的…というより一人の時間を大切にする人だろうなぁ
と思ったら、そう書いてあったのでオドロキ。
なんとなく『Erskingville Kings』のH.ジャックマンが
やわらかくなったらこんな感じ、な印象でした。
ラストにも、多分、母親が子供を思って嘘をつくときに
必ずつきまとうのは罪悪感じゃないでしょうか。
もしも、これが『ウソをついてまでかばってあげてる』
という恩着せがましい責任感になった時点で子供に愛情が
伝わらないんだろうなと。
フランキーも、判っていたけれど、母親の懸命な姿を見て
何も言わなかったのでしょう。
『ストレンジャー』がマリーの弟だったという結末にはオドロキだった
と同時に、マリーにもリジーと同じようなドラマがあって、港で
ずっと弟の帰りを待っていたのかもしれないのかなって。
ストレンジャーがあの後どうなるのかは、G.バトラーも来日時に
二通りの結末があるだろうと言っていた様に、そこまで
描かないのがお約束なのでしょうね。
お盆近くに見に行っただけに映画館は長蛇の列。
『オペラ座の〜』でG.バトラーが話題になったのもあり
チョっとマナーの悪いお客さんがいたのには、折角のいい映画を
鑑賞するのにマイナスだったかも。
またDVDで一人で見てみたいです。


ディック アンド ジェーン復讐は最高(2005)
ITメディア開発企業グローバルダイン社で働くディックは念願の
マイホームも手に入れ部長に昇進して前途洋洋。妻、ジェーンもこれを
機にシゴトを辞め、家族と暮らす時間を過ごそうとしていた、が、
ディックが金融関係番組で企業宣伝をしている最中に自社株が大暴落。
CEOのマカリスターは株から手を離してエスケイプ。
家に敷いた芝生の代金は不渡手形になりはがされ、生活に困窮して
  プラズマTVも売り、電気も止められる。
いざや再就職と思ったら同じ会社の面々の大行列。
 手をだしたのが、夫婦での強盗稼業、いざやってみたら大成功。
犯行を重ねる度に腕が上がっていって、次を最後にしようと思ったら
別の銀行強盗が入って失敗。それはかつての同僚とそのカミさんだった。
そこで彼は思いつく、オレたちをこんなのにしたのはダレだ?
マカリスターのタヌキオヤジじゃねぇか??
CEOの平均年収はペーペー社員の400倍。だったらチョっとぐらい
分けてもらってもいいじゃねぇか。それなら行動に移せばいい。
ヤケのやんぱちの飲んだくれ状態になってる重役も巻き込んで
史上最大の巻き返し劇が始まった・・。
(原題名:Fun With Dick And Jane)
監督:
ディーン・パリソット
脚本:
ジャド・アパトゥ
ニコラス・ストゥラー
出演:
ジム・キャリー
(ディック・ハーパー)
ティア・レオーニー
(ジェーン・ハーパー)
アレック・ボールドウィン
(ジャック・マカリスタ)
リチャード・ジェンキンス
(フランク・バスコム)
アンジー・ハーモン
(ベロニカ)
カルロス・ジャコット
(オズ)
リアン・ロウ
(ナンシー)
REVIEW(****)
某IT企業の社長が株の件でカンゴクに入った今、
  笑い事でもない映画になったワケで(汗)。
映画のラストの『逆転劇』よりも途中経過を
楽しむのは、この監督の前の作品『ギャラクシークエスト』
でもいえてるかもしれません。
'77年のJ.フォンダの映画のリメイクらしいですが
ジムたま調のムチャがあちこちに加わってるのはお約束。
芝生がなくなってかわいそうだからってので、夜中にあちこちの
芝生を泥だらけになって掘ってくるシーン(なんと墓場からも!)
 シェールとソニーに仮装して泥棒するシーンでジムたまが
シェールだったのにも(爆)撮影シーンに娘さんが来てて
 『ダディー!ぎゃー!やめてー!』モノだったとか。
 映画の筋そのものは簡単で、後で聞いたら向こうの小学校の
読本になってるらしいです。
ジムたま本人は、ある日何もモノがなくなったら
というと『物欲がないからそんなにかまわない』のだそう。
だから、見ている方もスッキリ見れる映画かもしれないですね。


トム・ヤム・クン!(2005)
所はタイ東部の村。ここは何百年も昔より王に献上するための
象を育て王を守ることを使命としていたムエタイ兵士
『チャトゥラバート』の末裔が象と共存して暮らしてきた。
  この村で、父・コイと暮らすカームは王に献上する雄象ポーヤイ
 を父親のように慕い育つ。
やがてポーヤイは子供をコーンを授かり、その世話は
カームが一手に追うことになった。
  そんな静かな村にも、密輸団の手が忍び寄る。組織に狙われた
コーンの身代わりに母象が死んでしまう。
 さらに時が過ぎ、ポーヤイを王に献上するときが来た。
コイは、ふもとの町までポーヤイの他に審査会にカームとコーンを連れて行くが
ポーヤイは動物の本能から審査会の席で後ずさりする。
審査会の会場にいたのは、母象を殺した密輸団だったのだ。
主催者は密輸団と手を組み国外の密輸を手助けしていた。
一方、コーンは、カームが目を離したすきに、
ソンクラーン(水掛祭り)の子供たちの水鉄砲のからかいの的になり
怒って街に飛び出してしまう。
町中を暴走した挙句、ポーヤイとコーンは密輸団に連れ去られてしまった。
必死の思いで密輸団のアジトを突き詰めたカームは
ジョニーと呼ばれる男が密輸にかかわり、単身オーストラリアに
向かうのだが… (原題名:Tom Yum Goong)
監督:
プラチャヤー・ピンゲーオ
脚本:
ナパリー・ピヤロート
.トドーンディー
ジョー・ワンナピン
コンデート・ジャトゥランラッサミー
出演:
トニー・ジャー
(カーム)
ペットターイ・ウォンカムラオ
(マーク)
ボンコット・コンマライ
(プラー)
ソーントン・ルンルンアン
(コイ)
アモンパン・コントラカン
(クン)
ジン・シン
(マダム・ローズ)
ジョニー・グエン
(ジョニー)
ダミアン・デ・モンテマス
(ヴィンセント)
デイヴィット・チャッチャワン・
アッサワノン
(リック)
ネイサン・ジョーンズ
(TK)
ラティフ・クロウダー
(カポイエラ使い)
ジョナサン・パトリック・フー
(剣術使い)
サムバット
(ポーヤイ)
ヨーヨー&シン(コーン)
REVIEW(**)
『マッハ!!!』がロケーションをタイに絞り、トニー本人の
  アクションの美しさと強さと、タイの町並みや文化を、どんどん小刻みに
いい所どりで紹介していくオトクな映画だったのに対し、今回、
オーストラリアでのロケを敢行する必要はあったのかなぁ・・・と。
ペットターイにムリクリ英語を喋らせてるのも、ファンの間で
不評だったし、師匠の案だという『螺旋階段4分間長回し』も
確かに、全部がセット、カメラマンは螺旋階段3階+1階を含む
ロビーホールのある建物の中を敵をバッタバッタとなき倒し
あがって行くのをカメラマンはよけながら、スタントマンは
倒れる方向を計算しながら、トニーは自分の体力すべてを
計算しながら全員一致で一部たりともミスを許されず
つき進まなければいけない。いわば『現場が一体になった
チャレンジ』としてみれば面白い。が、何も判らない人が
見ているとどうだろう…という場面だったかもしれない。
折角あれだけデカいセットなのだから、色々なアングルから
とってつないで編集したほうがセットは生きるのに何で長回しと。
主観と客観は違うワケであって(汗)
このあたりは、メイキングに色んなアングルからとった
ものがあるので楽しめるとのこと。
でも映画を見に来るのが一回だけの人のための点数と思ってください
後、チョっとしたことなのですが、タイと中国の微妙な関係
これも書かれていると思います。
今、タイから中国に象を送る話が新聞に載っていましたが
中国政府は表向きは『保護対象動物を送るな』と反対しています。
こういうことをズバっと映画を通して描いてしまうことが
日本には出来ないなと。
監督の手腕でよかった点といえば、これと前回の方法を踏襲した
ボートでの水中カーチェイスでしょうか。あれはよかったです。
 トニーのアクションには、もう少し『柔軟性』や『美しさ』を期待
していたので、ただひたすら人海戦術襲ってきた相手を
 倒していく手法や、対戦相手とのコラボを考えて、技の美しさや
 心の入り方が二の次になっていた今回は個人的にはアレでした。
象さんは、子象がかわいいっす。ダブルキャストだったそうですが、
わ・・・判らん・・・トニーは見分けついたんだろうか??小さいころは
毎日象みてたんだよなぁ・・・。
次回作は『マッハ!!!』に近いものになりそうなので
そちらに期待を回したいと思います。



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