ダイヤモンド・イン・パラダイス (2005)
歴代の大泥棒が追い続けた、難攻不落の財宝『ナポレオンダイヤモンド』
 マックスとローラは、ハイテク小道具と完璧なアリバイ作りで
宝石泥棒として名を馳せ、ついに、幻の財宝『ナポレオンダイヤモンド』を
盗み出した。現存するナポレオンダイヤモンドは三個。
今日こそは、完璧の警備体制をはっていた宿敵FBI捜査官スタンは
二個目のダイヤの護送を前にして、またしても二人に敗れる
三個目を残し、二人は半年後、バハマのパラダイスアイランドで優雅な生活を
送っていた。しかし、ここに来るのはつかの間の休息を取るための人間ばかり.
身も心もスキだらけの人々を相手に時々、昔のクセが出て、何かを盗んでも
相手は判らない。スリルがなかった。.
そこに不意に現れたのが、スタン。
三個目のナポレオンダイヤモンドが、この島にやってくるというのだ。
港に一週間停泊する『セブンシーズ』という豪華客船の展示場にナポレオンダイヤモンドが
展示されるという。
100万ドルの価値のあるダイヤを諦めるはずもないと判っているローラは
もし、盗むなら別れてという。
地元を牛耳るギャング、ムーアは報酬と引き換えにダイヤ盗めというが・・・
最後に笑うのは誰になるのか….
(原題名:After The Sunset)
監督:
ブレット・ラトナー
脚本:
ポール・ズビツェウスキー
出演:
ピアース・ブロスナン
(マックス・バレット)
サルマ・ハエック
(ローラ・チリロ)
ウディ・ハレルソン
(スタン・ロイド)
ドン・チードル
(ヘンリー・ムーア)
ナオミ・ハリス
(ソフィー)
クリス・ペン
(ラウディー・ファン)
トロイ・ガウティ
(ルック)
REVIEW(***)
もしも、ジェームス・ボンドが腕利きのボンドガール一人を選んで
泥棒稼業をして、引退をしたならどうなるだろう・・・
そんな感じで見に行ったのですが、ロケーション軽すぎ、設定甘すぎ
 どうせ『泥棒モノ』をするなら、ピアースは『トーマスクラウンアフェア』の方が
似合ってるなぁ…と、どうもこの人、007以外では『春夏』のイメージは
ムリがあるのね。生まれた土地柄もあるのだろうけれど、緑の美しさも
『春夏』のトロピカルな美しさでなくて、『秋冬』のイメージがあるという。
今回出演していた、D・チードルやN.ハリスみたいに、オールシーズンに
化けられる俳優はその点、強いなと。
サルマは冬を除いては殆どイメージどおりに演じられるかもしれないし、
ハレルソンも『チープな白人野郎』を演じさせればピカ一になってる。
身長が170CMしかないってのはマジなんだろうかというぐらいピアースが
圧倒されてる画面。
  『トーマス〜』の時のように、ひたすらマジメに『三個目の幻のダイヤが
やってきた、お前ならどうする』と職務違反までしてやってきたハレルソンに
けしかけられ、やっぱり盗んじゃうピアース。
 隠しておいたハズなのに、しっかりダイヤもハレルソンの手にと思ったら
なにくそと『最初と同じ手』で奪回を図るピアース。
途中で、ピアースがダイヤを盗むつもりなのかどうなのか知りたくて海に一緒に
でるハレルソンが、サメを釣ってしまうシーンや、ジモトのFBI捜査官と恋仲に
なりたいのになれなくて、仲をとりもつために、お互いが『イイヤツだ』と
サルマVSハレルソン、ピアースVSナオミで説得しあうシーンは
『新婚さんいらっしゃい』かと(汗)
最初の、スピーディーに二個目のダイヤを盗み出すまでのシーンはナカナカ
よかったですね、ラトナーならでのカメオも出てましたし、監督の身内やら
E.ノートンやら。


ドリームガールズ(2006)
時は'62年の米国。自動車産業の中心デトロイトで
歌手を夢見るエフィー、ディーナ、ローレルの三人は
『ドリームメッツ』とトリオを組み、今日も
エフィーの兄C.Cのヒップな音楽とダイナミックな
サウンドで観客を魅了し、新人オーディションに
明け暮れる毎日。
が、ショービジネスの世界は甘くない。
優勝者はあらかじめ決まっていて他の出演者はサクラ
その彼女らに熱い視線を送る一人の男がいた。
中古車ディーラーのカーティス、扱う『商品』を
自動車から『歌手』にかえるチャンスを虎視眈々と
狙っていた彼にとってこれは夢にもないチャンスだった
彼は三人の前で熱弁を奮い、同じコンテストにきていた
ジミー・サンダーのエージェント・マーティーから
頼まれたこともあり、彼のバックコーラスを三人に依頼する
最初は乗り気でなかったエフィーをディーナとローレルが
説得することで三人はバックコーラスとして
キャリアをスタートさせた。
が、『黒人局』だけで流れるジミーの音楽は白人歌手に
パクられてはおしまいだ。
全米に流れてこそ音楽、カーティスは残った車を叩き売り
自らのレーベル『レインボーレコード』を立ち上げ
ヒットを左右するDJへの賄賂や賭博上へ出入りし
ジミーとドリームメッツを全国行脚させた。
そんな中、エフィーは自分を引き出してくれたカーティスに
ひかれ、ローレルは憧れの歌手でもあったジミーにひかれていく。
ローカルスターから一気に全米歌手に踊りでた皆を
引き裂くことになったのは、白人の砦ともいうべき
マイアミのライブをカーティスが強引に抑えたことだった
ジミーのセクシーなパフォーマンスに白人は眉をひそめ
彼を降板させ、今までリードヴォーカルだったエフィーを
美貌が故にディーナに変えたカーティス。
『カーティスの言うとおりにやればうまくいく』と
信じていた彼女らの間には修復しようもないひずみが
でていたのだった…
(原題名:Dreamgirls)
監督:脚本:
ビル・コンドン
出演:
ジェイミー・フォックス
(カーティス・テイラーJr.)
ビヨンセ・ノウルズ
(ディーナ・ジョーンズ)
エディー・マーフィー
(ジェームス・サンダー・アーリー)
ダニー・クローバー
(マーティー・マディソン)
ジェニファー・ハドソン
(エフィー・ホワイト)
アニカ・ノニ・ローズ
(ローレル・ロビンソン)
キース・ロビンソン
(C.C.ホワイト)
シャロン・リール
(ミシェル・モリス)
ヒントン・バトル
(ウェイン)
 
REVIEW(****)
この迫力はミュージカルでみたかったなぁ〜まぁ
ミュージカルはリバイバルでもしないとダメだろうから
映画館で堪能してきましたが、ストーリー的に
『モータウンとダイアナ・ロスとシュープリームス』
を大まかにベースにしたといわれるのですが、
エフィーのエピソードを見ると、ベースとなってる
ミュージカルでエフィー役に配役されたジェニファー・ホリデイ
とのいざこざも盛り込まれてるのではないでしょうか。
ミュージカル版の『ドリームガールズ』の役者としての
拘束期間の長さに断ろうとしたホリデイ、が、再び
彼女が呼び戻されたときには自分の役は縮小、ディーナの役が
大きくなっていたという映画そのものの事態があって
ホリデイはカンカン、ホリデイは投資家向けのワークショップ
二日前にLAにトンヅラしてしまい、第二のエフィー役を探すか
彼女を取り戻すかという、名脚本家M.ベネットは選択に
せまられたらしい。ので、映画でもエフィーが主役に
なってるパートが多くディーナが本格的に目だってくるのは
彼女がカーティスの元を去ろうと録音をする正味あのシーン
という寂しい結果なのも仕方ない。
ビヨンセのグラミー賞の迫力ある歌声が引き出せるのは
あのシーンかなぁ…というぐらい今回押さえてるなぁという
ジェニファー・ハドソンが気持ちいいぐらいの歌いっぷりで
米国はまだこういう新人が沢山いるんだと思うだけで
嬉しくもなるし、美貌だけで判断しない国でもあるとも思うと
さらに嬉しくもなる。
コトにエフィーが『One Night Only』で再起をかけて立ち上がった
のにあっさりとパクられるシーンには『あるある、こういうことが』
とうなずくぐらい、別業界でも感じた理不尽さを思い起こさせたし
『やったモン勝ち』な世の中なり、オリジナルよりリマスター
リミックスを聞いた世代を皮肉ってるいい分でもあるかもしれません
男性の目にはディーナは一見弱そうに見えるけれど強く、でも
人のいいなりになっていたから『扱いやすい女性』に見えるかも
しれないけれど、女性としては後々『自分として生きるなら』
苦しいんだろうなというのをビヨンセが上手く演じていたし
エフィーは強くみえるだろうけれど、誰かに愛して貰えないと
生きていけない、何とかカーティスとの娘、マジックがいるから
皆が表舞台に立ち続けいた8年間を生きていくことが出来たものの
娘がいなかったら死んでしまったかもしれない。
それをラストシーンでカーティスがさりげなく気がつく演出に
なってるのはよかったです。
エディー・マーフィーは殆どコメディーしか見てなかったので(爆)
ここまでしっかりした役が出来るというのには驚き。
気がつけば彼も大御所なんだなぁと。
脇を固めるキャストも元々ミュージカル版『ドリームガールズ』に
出演されていた方もいてこれも興味深いです。
そして、C.C(多分モデルはモータウンのスモーキー・ロビンソンあたり)
は『救急○隊ゴーゴー○ァイブ』のゴーグリーンーの外国版のお兄さん??
(日本版と外国版のハナシは全く違う(爆笑))
む〜米国特撮ヒーローもハリウッドデビューですか〜まいった。


トレーニングデイ(2001)
ロサンゼルス市警のジェイクは交通警官から念願の
麻薬課の刑事として転任が決まり、愛妻と生まれたばかりの
子供を残し、パートナーになる伝説の刑事として名高いアロンゾ
の元へ出かけていった。
しかしジェイクを待ち受けていた彼は悪徳刑事として
おちぶれた姿。
「か弱い子羊でいるか、獰猛な狼になるのか、それを選べ」
そう言うと、アロンゾは押収した麻薬をジェイクに吸わせる。
朦朧とする意識の中で、捜査に同行するジェイクは
職権乱用による過剰暴力、脅迫、証拠のでっちあげ、モラルの
通用することない無法地帯と化したロスだった。
翻弄するジェイクをよそにアロンゾの行動はエスカレートしていく。
が、アロンゾの昔なじみの情報屋から、ロシア人による報復計画を聞く・・・。

(原題名:Training Day)
監督:
アントニー・フュークワー
脚本:
デイビッド・エアー
出演:
デンゼル・ワシントン
(アロンゾ・ハリス)
イーサン・ホーク
(ジェイク・ホイト)
スコット・グレン
(ロジャー)
トム・ベレンジャー
(スタン)
ドクター・ドレー
(ポール)
スヌープ・ドッグ
(ブルー)  
REVIEW(****)
言わずと知れたデンゼルに初のオスカーをもたらした作品。
当時『デンゼルがこんな悪役をするだなんて』とオスカー
作品+デンゼルであるにもかかわらず見に行かなかったという。
なんつーか、いつまでも『頼れる優等生アニキ』でいて欲しいのが彼
なのに、この役って自己満足なのか、オイー!…と思い
後から地上波でやってるのを録画してみてみたら、どうなんだろう。
デンゼルは、イイ男すぎてこんな悪役なのにハマってるという、はぁ。
彼の英語は『タイプがない』というか、『出身地特定の訛りがない』
というか、『出演作品によって完全に七色に変えられる』所がまたスゴいと。
 今回もナゼか見てて納得してしまったという(コラ)
デンゼル演じるアロンゾは精神がブチ切れてるように見えて
『あの街を取り締まるには仕方ないこと』とプロ意識を
通すあまりに心をさいなまれたように見える。
アロンゾも、かつてはジェイク以上に正義感に溢れた刑事
だったというのがデンゼルが演じるというイメージで
リアリティが伝わってきてしまうのがフシギ
全米を揺るがしたロス市警の《ランバート・スキャンダル》事件
からインスバイアーされて作られた映画ではあるのだけど、 
ヘタしたらNYよりもコワイと描かれている映画の中のロス。
その『コワさ』を描いてる中心が、麻薬犯罪者ではなく
警官であるアロンゾなのだから。
イーサン・ホーク…さすがの彼も最初から最後まで食われっぱなし。
結局彼は、交通課に戻ったんだろうか。
コレを撮った監督、当時35歳。B.シンガーの再来かと
思う切れっぷりでした。


ディパーテッド(2006)
ボストン南部サウシー地区、貧困と犯罪の渦巻くこの場所で
いずれ対決することになるであろう二人の男が生まれ育った。
一人は『富と名声に憧れたことで、人生を仕組まれた男』コリン。
一人は『汚れた過去から決別するために、あえて警察官になった男』ビリー。
ビリーがボストン南部を牛耳るボス、フランクに会ったのはまだ幼いころ
親の小間使いを頼まれたダイナーで、彼の姿は偉大に思えた。
コステロは『教会や学校では教えない世間というものを教えてやる』と
コリンを腹心の部下として育て、やがてビリーは警察官になり異例の出世で
特捜に配置される。
ギャング撲滅の最前線の警察官という表向きの職業を利用して
コステロに情報を流す『ネズミ』となった。
一方、犯罪組織との決別を夢見ていたビリーに命じられたのは
5年に及ぶマフィアへの潜入捜査だった。
彼が潜入捜査官ということを知るのは、クイーナン警部とディグナム巡査部長のみ。
自らを犯罪者に身を落とし、コステロのバーでわざとあれて騒ぎを起こし
コステロのナンバー2,ミスターフレンチの信用を得る。
が、コステロはかつて彼の父が自分に屈しなかったことや、彼の叔母の気丈さを
考え、彼が警察が仕込んだ潜入捜査官だろうと何度も疑う。
緊張の耐えないコリンとビリー、二人が心のよりどころにしたのは
同じ女性、精神科医のマドリンだった。
やがて両者で始まったスパイ探し、そんなビリーの元に入ってきたのは
警察内には既にスパイが潜入していたこと、そして
コステロはFBIのスパイだったという事実だった… (原題名:Departed)
監督
マーティン・スコセッシ
脚本:
ウィリアム・モナハン
出演:
レオナルド・ディカプリオ
(ビリー・コスティガン)
マット・ディモン
(コリン・サリバン)
ジャック・ニコルソン
(フランク・コステロ)
マーク・ウォルバーグ
(ディグナム)
マーティン・シーン
(クイーナン)
 レイ・ウィンストン
(ミスター・フレンチ)
ピーター・ファミーガ
(マドリン)
アレック・ボールドウィン
(エラービー)
アンソニー・アンダーソン
(ブラウン)  
REVIEW(***)
んん?『インファナル・アフェア』のリメイクと聞いて
前作の評判も高いので悪い予感がしたのですが、やっぱり
リメイクは落ちますねえ、はぁ。
原作が『ゴットファーザーシリーズ』にオマージュを掲げた
フィルム・ノワールになっているのに対し、こっちは『一作でまとめる』
というのにムリがあるんではと+ディカプのギブスのシーンにしても
原作はあそこにモールス信号がしかけてあるというアナログな所が
『潜入捜査官』のいかにもな魅力なのに、アレ?ない?ケータイだけかい?
何でビリーがそこまでして警察官になりたかったかという理由も
原作の『大ボスの私生児だったから』という理由の方がいいわけがつくかと。
でもってドンデン返しのラスト『えええ、コイツもネズミですか?』という
かなりいい加減なつくりは『インファナル3』のあらすじをムリクリ
持ってきたというか、仕える相手(コステロ)をなくしたから自分を知る
  『ネズミ』をどっちのサイドもかまわず殺してしまうという。
M・スコセッシが、ここまで乱暴すると思わなかったよ(汗)
いやはや、原作を先にみただけでにまいったね・・・。
唯一『これはいいかな』と思った原作と一致するシークエンスは
ディカプの封筒のシーンかも。ビリーは最初に正体をあかしておくのだけど
コリンは、だまっておこうとする。対照的だなと。
女性にとって信用されないこと程、哀しいことはないでしょうから。

唯一救われたとすれば、ボストンで撮影するのにボストン出身の俳優を
起用してくれたことかもしれない。
マークが長丁場でまくし立てるシーンに、自然に訛りが入るのを見て
『ディカプと役を交代した方がいいんじゃねの』と思ったり(汗)。
M.ディモンがマドリンをエレベーターでナンパするシーンで
 『ハーバードとかで働かないの?』ってのは完全アドリブだろうなと。
ドラマ的には、『自ら仕掛けたワナにドツボにはまる役』を演じ
たらピカ1という点で、ディカプは自分がボストン出身でない
ハンデをカバー出来ていたかもしれない。
対するディモン演じるコリンは歪んだ価値観を植え付けらたせいで
コステロを殺したそのときに自分が何ももたなかったことに気づく。
で、コステロは映画の中では、自分の育てた『ネズミ』に殺されるが
実在するコステロのモデル、ホワイティ・バルジャーとFBI捜査官
ジョン・コノリーはまだ生きている。つまり彼は『ネズミ』に
殺されることもないまま、未だに暗躍しているのだから
現実は映画の想像をこえた所にあるのだろう。
それを名優J.ニコルソンが演じきれたかどうかは定かでないが…
映画の中で一番いがったとすれば、ビリーの連絡係になる
クイーナンを演じるM.シーン。最初ダレが演じてるかわからないで
途中から気がついて、上手いなぁと。
A.ボールドウィンはもうすこしダイエットしてほしいっすね。


デジャヴ(2007)
'06年2月26日、アメリカニューオリンズ、
全米最大のカーニバル”マリティグラ”を祝うため、海軍の
500名を超える水兵とその家族がフェリー『スタンプ号』に
乗り込んだ。
祭りを祝う人でにぎわう船内、汽笛をならしゆっくりと動きだすフェリー
車両デッキには、びっしりとならんだ車・・・そこにどこからともなく
ビーチボーィズの『Don't Worry Baby』が流れてくる。
フェリーの従業員がカーラジオの元、ツートンカラーの
フォードブロンコを探し当てたその時フェリーは爆音に包まれた…

爆発からまもなくATF(米国連邦執行機関)の捜査官ダグ・カーリンが
現場にかけつける。500名以上の死者をだした事故現場を徹底的に
洗い出した結果、彼は橋桁の下から、普通は見つかることのない可燃性の
物質と、河川敷からは導火線を見つけ、これが事故ではなく『殺人事件』
と断定し捜査を続けていく。

やがて爆破現場の近くでダグは若い女性の焼死体を発見する。
それは検死の結果から、あのタンカー事故の前に殺され、事故で死んだかの
ように見せかけていた。となると事件の犯人が、なんらかの事情で彼女を
殺したのかもしれない・・・見たこともない女性であるにも関わらず、ダグは
以前に彼女を見たような『デジャヴ』にとらわれる。
ダグは自分がとらわれた謎を解明するために、彼女の家に向かう、そこには
タンカー事故の『爆薬』として使われた『フォードブロンコ』を
売るという記事・・・彼女があの車の持ち主だったのか・・・冷蔵庫の
マグネットで作られた文字『U Can Save Her』そして何より
留守番電話にはダグが事件直後に入れた電話が入っていた。
彼女とダグの間に何の接点があったのか…

その夜、彼はFBI捜査官プライズワイラーに特別捜査班に
来るように誘われる。
今度の事件について何か手助けになればというのだ。
FBIが極秘に開発した装置というのは7つの軌道衛星から送られてくる
映像をデータ化することで『過去』を映像化するというもの
まだ『実験段階』だが、これで『事件から4日前』を早送りも
巻き戻しもなく再現してる最中なのだという。
ここから事件の容疑者を前もって割り出せば、現時点で
捕まえることも『可能』だと・・・
しかし、ダグはこの装置のもう一つ恐るべき秘密に
気がついていた、自分自身に『デジャヴ』を引き起こしていた
秘密に…
(原題名:Dejavu)
監督:
トニー・スコット
脚本:
ビル・マーシリィ
テリー・ロッシオ
出演:
デンゼル・ワシントン
(ダグ・カーリン)
ポーラ・パットン
(クレア・クチヴァー)
ヴァル・キルマー
(プライズワーラー)
ジム・カウィーゼル
(オースタッド)
アダム・ゴールドバーグ
(デニー)
ブルース・グリーンウッド
(ジャック)
エルデン・ヘンソン
(ガンナース)
エリカ・アレキサンダー
(シャンティ)
 
REVIEW(****)
『バーチュオシティ』でブラッカイマーのSFモノでしくじったデンゼル。
あの時の共演はラッセルと『どんなに芸達者対決であろうと
ブラッカイマーがベースだったらダメダメなんだろうか』と半分冷や汗
モノで見に行きました、悪役はジムカウィだし(ここも少々不安)。
ダブルでスカになったら星もつけられなくなるほどの映画になったら
どうしようと、デンゼルもジムカウィも大好きなのに、よりにも
よってノーテンキブラッカイマー映画かよと。
予告を飽きる程みて、映画公開終了間際に、ガラスキになってきたので
見に行ってきました、デンゼル+ジムカウィ、ナカナカ検討、
何より今回『デジャヴ』のカギを握る女優さん、ウィル・スミスの
『最後の恋のはじめかた』のお見合い相手もキュートだったけれど
今回はまたミステリアスでいがったです。
映画そのものが『キャスト次第で安物』になりかねない設定なのに
  キャスティングに救われたなという。デンゼル+ジムカウィで
 なかったら見に行かなかった危険性大だな(汗)。
 今回、ブラッカイマーとしては『今までのお気楽映画』から
何かを脱却したかったのかもしれないですね。
デンゼルが最初に現場検証で訪れたクレアの部屋に後からいく事に
なり『最初と全くかわってなかった事実』をはたと思い知らされる。
それはブラッカイマーが映画を、言葉悪くいってはナンだけれど
『売れっ子プロデューサー』として量産した時にハッと
気がついたことでもあるんじゃないでしょうか。
デンゼルが回りを見渡して『これじゃ何もかわってないじゃないか』
と、クレアを自分の車に乗せていく。
もしも、ここにおいておいたら殺されてしまう…運命を変えたい
でも、でもなぁ〜ブラッカイマー〜それが『裏目』にも出ちゃてるよ。
  そもそも、ダグがどうしてクレアを好きになっていくという過程が
 見てて納得いかないというか『こんなステキな人が殺されて
 しまう運命ならオレがかえてやる』というミョウチクリンな
『ブラッカイマーヒーロー使命感』、デビュー作『摩天楼ブルース』から
全く変わらないパターン踏襲してるなぁと、J=M=ヴィンセントだろうが
D.ワシントンだろうが、演じさせることは根本的に同じかという。
やっぱり『ヒーロー像』は同じトコにたどり着くワケやね。アナタ。

そこで『色づけ』していくのは仕方ないから『悪役』でジムカウィ。
『正しくないことでもいかにも正しいと見せかける』謎の目は
ドロンに比べれば弱いのだけれど、多分彼は、悪役ならこの路線で
いくつもりでしょう、はぁ…ドロンのように徹底したコワさを
スクリーンで見せられないのなら、それは単なる中途半端としか
いえないぞ…ジムカウィ。今回のナゼ、こんな犯行に走ったかという
動機もちまいテロリスト思考で淡々と片付けられてしまったというか。
でもって『そんな動機でそんな残虐な人殺しをするのか』というシーンも
あるし(汗)、ブラッカイマー…ジムカウィにそういう役をさせるなよ+
彼が悪役のチョイスに入ってなかった+わざわざ彼がデンゼルとの共演で
売り込みにきたからって(汗)

迫力があったのはカーチェイスシーン、流石はトニー・スコット
監督ならではの見せ場です。現実世界で見えるカーチェイスと
『過去』で見えるカーチェイスを別々に見るシーンが
バカバカしくならなかったのもこの人ならでは。
この人+ブラッカイマーなら『トップガン』なのだけど
カーチェイスもナカナカです。
唯一よかったのは、ラストシーン。
なんと、『予告』ってああいうからくりだったんだ、と
予告までからくりになってたんだ〜なるほど〜と。
最後まで運命どうなるかわからなかったけれど、そうか、予告が
ネタバレだったのね…これは予告作った人がエラいです


トゥームレィダー(2001)
英国貴族の末裔のトレジャー・ハンター『ララ・クロフト』
世界中の『謎も秘宝』も手に入れるために、今日も
相棒のプログラマー・ブライスが作った戦闘用ロボ相手に実戦トレーニングをしている。
そんな彼女の父親も同じようなトレジャーハンター・・・しかし20年前に失踪。
父親は彼女に秘宝を狙う秘密結社『イルミナティー』について話していた
『彼らは時空の扉を狙う鍵を探し続けている。5000年に一度の
惑星直列(グランドクロス)によって巨大な力を発揮する古代の秘宝の鍵だ』
それ以来、ララは父の姿を見ていない。
が、偶然にもその鍵は彼女の父親・クロフト卿の隠し部屋にあり
彼女は、父親の『イルミナティに拉致された』という手紙を発見する・・・
(原題名:Lara Croft: Tomb Raider)
監督:
サイモン・ウェスト
脚本:
サラ・B・クーパー
マイク・ウェップ
出演:
アンジェリーナ・ジョリー
(ララ・クロフト)
ジョン・ヴォイト
(クロフト卿)
イアン・グレン
(マンフレンド・パウエル)
ノア・テイラー
(ブライス)
ダニエル・クレイグ
(アレックス・ウェスト)
クリス・バリー
(ヒラリー)
レイチェル・アップルトン
(小さい頃のララ)
REVIEW(***)
『彼女が断ったらこの企画がおじゃんになっていた』
と監督のサイモン・ウェストに言わせたぐらいのハマリ役
ゲーマーの間には勿論、『Detail』誌でも架空の人物なのに
ランキングに入るのがララ。
映画全体もスピード感ある展開と、中だるみしにくい
ゆるやかな展開で、ゲームベースの割には見れたのは
俳優の効果もあるんではないでしょうか。
それの『映画化』をこれから『連作』で演じたアンジー、サスガです
でも『連作』マジメに映画館に見に行ってない・・・というか
『こういう作品でもない限り、アンジーは自分のオヤジと
共演することはないんだろうな』という思いも半々で
映画館に行きました。
じゃなかったらゲーマーでもなし、『トゥーム〜』なんて
一面もクリアできないのに行きませんって(爆)
演じる役が『はまり役』になっていくアンジーに対し
『シブい脇役』なのがオヤジ。
ジョン・ヴォイドの名作と呼ばれるので『チャンプ』というのが
あるのだけどこれは本人が離婚した年に公開してて(汗)
彼女にとってみれば『離婚する父親よりこの映画の中の父親』
の方がよかったろうな、と。
それを考えると、今回、こういう『再会』シーンを
演じさせるというのはプロとはいえどもどうなるんだろうと
『育ててくれたのは母親だから、ジョンから得るものはないわ』
という公開前のコメントが何より物語ってるのかも。
また、衣装デザイナーさんのコメントも
何というか、植物系のソリッドカラーは似合わないというか
落ち着かないんだそうです。
だから無彩色か『砂漠の国』を思わせる乾いた色というか
そんな彼女の脇を固めるのは、この映画の公開の数年後に
目だった大役の当たった人が多し。


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