ラブ・オブ・ザ・ゲーム(1999)
デトロイトタイガースの伝説的ピッチャーと呼ばれたビリー・チャペル
野球に人生を捧げ続けた男は、肘と肩に故障を抱え、キャリアの終わりを
ラストゲームに,つぎ込もうとしていた
球団のオーナーに、トレード宣告を言い渡されたばかりの彼の元に、
その日の朝、五年間、彼と愛を育んで来たジェーンからの電話が
入っていた。彼がヤンキース戦にのぞむその日に彼女はロンドンへ旅立つ
それは彼女からの『別れ』でもあった。
球団は売却を決定し、もう自分に残るものはない・・・敵地ヤンキース
スタジアムの中、タイガースにとっては消化ゲーム、ヤンキースに
とっては優勝のかかったゲーム。これに彼はキャリア全てをかけた
『完全試合』を賭ける。ジェーンはそれを空港のロビーでかたくなに
見守っていた、そしてマウンドごとに蘇る、彼女との日々、何が
いけなかったのか、どうしてこうなったのか・・・走馬灯のように
流れる思い出の中、彼が手にしたものは・・
(原題名:For  Love Of the Game)
 
監督:
サム・ライミ
脚本:
ダナ・
スティーブンス
出演:
ケヴィン・コスナー
ビリー・チャペル
ケリー・プレストン
(ジェーン・オーブリー)
ジョン=C=ライリー
(ガス・シンスキー)
ジェナ・マローン
(ヘザー)
ブライアン・コックス
(ウィラー)
REVIEW(****)
コレを書いてる今、阪○タイガー○が優勝街道爆進中ですが、
向こうはというと、'00年に長年お世話になったタイガース
スタジアムから、コメリカパークへ移転、こっちのタイ○ース
と時は早めですが、チーム大改造に乗り出したという
その中で、当然、切り捨てられるベテラン選手もいるわけで
そのドラマを書いたらコスナー、アナタはベストキャストかも
しれん、そのガンコさと『野球モノ』好きさは。
『野球って国民的スポーツじゃないの!』と手に致命的な
大怪我をしたコスナーの治療に叫んでるシーンでも
すぐに駆けつける医師や知らんフリするのもいるという
のは、この国に限ったことでなく、日本にも通じるだろうし、
ヤンキースファンのマナー悪さはお約束だし。
一番この映画の題名の意味を感じたシーンつーのは
FA制度が日本よりも普及してるなか、愛着芯が故に球団から
離れないチャペルの姿勢かも。そして。『野球が好きだから』
(For Love Of the Game)とボールに書いて渡すシーン
コレは毎回泣かされます、ハイ。これ見たさにヴィデオ
まわしてるかも(汗)途中の回想シーンは『身勝手なオトコに
どうつきあうか』の見本をまたみた感じでした。
+回想が重なるにつれ彼女と周りを『赦す』ことが出来るように
なる姿がいがったす。そしてそれが出来たとき、彼の
本当に生涯求めていたものが手に入ったのではないでしょうか


   
ロミオ・マスト・ダイ(2000)
香港の刑務所にファミリーの身代わりとなって収容されている、元刑事ハンは 
刑務所内で,弟の死を知らされ、脱走をはかり、ファミリーのいるサンフランシスコ、
オークランドへ向かう。 ここではブラック、WASP,そしてハンの父親が仕切る
チャイニーズマフィアがウォータフォロントの利権をかけてしのぎを削っていた。
組織のトップの者らはそれぞれの思惑の元にウォータフォロントに スタジアムを
建設しようとし、幹部のものらは、これを機に寝返ろうとする。また、勢力下の者らは
自分たちの築いてきた領域だけでも渡すまいと必死だった。
ふとしたきっかけでハンはブラックマフィアの娘トリッシュと知り合うが、
彼女が組織のボスの娘と2人は、お互いの兄弟がなぜ殺されたかを、
探りはじめた・・・。(原題名:Romeo Must Die)
監督:アンジェイ・バートコウィアク
脚本:マイケル・ケイパー
エリック・バーント
出演:
ジェット・リー
(ハン・シン)
アリーヤ
(トリシュ・オーディ)
イザーヤ・ワシントン
(マック)
ラッセル・ウォン
(カイ)
DMX
(シルク)
デロイ・リンド
(イザーク・オーディ)
REVIEW (****)
あのJ.チェンでさえ一枚看板で出させてもらえなかったのだから、ジェット様よほど、
シルバーに気にいってもらえたのか、『次にでるときは一枚看板ね』と
『リーサル〜』の時にうま〜くやったのか,相手がシルバーなのだから
一枚看板は間違いない。でもストーリーにまでケチつけられないという
トコロが哀しいかなジェット様。たとえ設定がHip−hopとカンフーとワイヤーを
混ぜようとも、シルバーのストーリー構成というのは、R.ゴートンの元で、
シナリオ練してたコロに作って当たった『ストリート・オブ・ファイヤー』から
かわってないのだから(笑)。今回もホトンド同じ。いやはやまいったね。
主役がM.パレからJ.リーに,かわっただけ。ジェット様がシルバー以外に
R.ベッソンと組んでくれてよかった…じゃないとパレのように
ブっつぶれたら困るとこの映画公開時ヒヤヒヤしてたものの、ジェット様、
そこら辺は本国中国で,T.ハーク監督と大喧嘩してイロイロ学んで
きたのね、よかった。個人的に『ストリート〜』がお気にの映画だった身と
してこの映画。 『ジェット様売り出し映画』としてはいがったす。アクション満載。
彼の軽い身のこなしと笑顔の見たい方+ジェット様の映画まだ中国モノは
見てない方にはオススメの入門です。クラブに入ってヘロヘロしてる珍しい
ガキンチョみたいなジェット様もみれます。(本人は内心怒ってるんだろうな〜)
ジェット様いっぱい出て来るという点においてはマルな映画なのだけど、
彼本人の役柄が映画の本筋になかなかからんでこないところが不満だった
ようです。それが題名のゆえんなのだけど。最後の最後に見せ場がある
ところだけは本人も満足したのではないでしょうか。しつこいようなんだけんど、
やっぱりシルバーの作る映画なのねぇ。未だに人種的な分け方でマフィアを
仕切るサンフランシスコの描写は、実際に行った人間が見ると怒るんじゃ
ないだろかと??なにより、アリーヤの遺作になってしまったのが惜しかったです。


ロビンフッド(1991)
十字軍遠征中にトルコ軍の捕虜となったロビンとアジームは脱走し、
イギリスに帰る。アジームはこの借りは、いつかロビンの命を救うことで
返すと誓うがその2人が目にした故郷は 国王の不在中に、
領主ジョージの重税に苦しむ人々と、ロビンの父親の死だった。
領主に殺された復讐を誓ったロビンは、国王の従姉妹で幼なじみの
マリアンに再会することもなく、シャーウッドの森に引きこもり、村人を
集め反逆に出る。殆どの者がロビンを慕ったが、ウィルだけは、何かあれば
ロビンにつっかかった。それが気がかりだったものの、彼は豪商や貴族から、
宝石を巻き上げ軍資金にする『義賊』となる。
(原題名:Robinhood The Prince Of Thieve)
監督:ケヴィン・レイノルズ
脚本:
ペン・デンシャム
出演:
ケヴィン・コスナー
(ロビンフッド/
ロックスレー卿)
モーガン・フリーマン
(アジーム)
メアリー・エリザベス
・マストラントニオ
(マリアン)
アラン・リックマン
(ジョージ)
クリスチャン・スレーター
(ウィル・スカーレット)
ショーン・コネリー
(リチャード国王)
REVIEW (***)
この頃は若かった〜コスナーはホレボレしちゃうし、スレちんは手負の
子犬のようでかわいいし、リックマンなんて最近の出演作のイメージ
強すぎて最初誰が出てきたのか分からんかったぞ(汗)
魔女のオババは怖いようぅぅ〜あれ劇場でみたら夢に出てきそうで
いやだわぁぁ。減点の原因ここにあるんじゃなかろうか。
コスナーならいいのに。おいおいおい。
 この頃のコスナーは『ワイアットアープ』にしても『ロビン〜』にしても
ブラットパック世代との共演が上手かったです。ジムカウィと共演しても
いがったし。今はナンなのだろう・・・あのプレスリーそっくりさん映画は
泣くに泣けなかったコスナー(怒)。共演者を潰すなバカモノ。
時代物に強いK.レイノルズ。『モンテクリス伯』でもその腕を振るいましたが
このときもいがったす。コスナーのいちいち弓を引いてる姿に
『もっかいやってくれぇ〜』といってたバカはアタシぐらいなものですねぇ。
最後のリックマン対コスナーの対決場面、うむむ、コスナーブっとびそう。
だってあの魔女のオババとリックマンの『めだちたいよぅ〜』オーラ満載の
倒れ方でコスナーが消えかかってるのだもの。リックマンさすがです
(滝汗)こわい。
スレちんが何でいちいちコスナーにつっかかってるのかというのか
というのは、中盤以降から出てくるお楽しみでありんす。
やっぱりこういう役はスレちんには似合うじょ。


ザ・ライフ・オブ・デヴィッド・ゲイル(2003)
アメリカで最も死刑執行数の多いテキサス州・・・死刑反対主義者の
高名な大学教授、デヴィッド・ゲイルに死刑判決が言い渡された
同僚のコンスタンス女史をレイプして殺害した容疑が、かかっている
 それは、一つの事件から崩れ落ちた彼の人生だった。
 死刑執行前に、彼は敏腕女性新聞記者ビッツィーを指名して、三日間
   2時間ずつ聞き取りして、自分の手記を書いてほしいと依頼する
最初は口を割らなかったゲイルだったが、彼が明らかにしだした過去
は、『アメリカ社会の偏見』がにじみ出るものだった
退学処分になった生徒の罠にはまりレイプ犯に祭られ、その汚名を
着続けることになった事や以前から冷め切っていた結婚生活が
これで破綻して最愛の息子までもとりあげられた事で、アルコール
中毒におちいったこと。そして、ずっと同胞として支えてくれて
きたコンスタンスの不死の病に気づけなかった自分への怒り・・・
『無実のものが死刑になることもある』つまり『冤罪』をほのめかす
デヴィッドの言葉にわずかな手がかりを掴んだビッツィーは見習いの
ザックを連れて、事件の真相をさぐろうとするが・・・
(原題名:The Life Of David Gale)
 
監督:
アラン・パーカー
脚本:
チャールズ・ランドルフ
出演:
ケヴィン・スペイシー
(デヴィッド・ゲイル)
ケイト・ウィンスレット
(ビッツィー・ブルーム)
ローラ・リニー
(コンスタンス・ハラウェイ)
ガブリエル・マン
(ザック・ステモンス)
マット・グレーヴンス
(ダスティー・ライト)
レオン・リッピー
(ベリュー)
ローナ・ミトラ
(バーリン)
REVIEW(****)
『デッドマンウォーキング』なり『暗黒街のふたり』なり、
死刑反対の映画の捕らえ方には、国によっていろいろあるのですが、
どんな国でも共通して言えるのは、一旦『刑』を受けた人に対する
『根強い偏見』が『明日の死刑囚』をうむかもしれない・・・という
ことです。
 アラン・パーカーは 反死刑執行派に向けられる『偏見』と
メディアの過剰反応を書くことで、『外からみたアメリカの死刑に
対する考え方』を客観的に表現していると思う。
先進国中で死刑執行制度が残ってるのは日本とアメリカだけど、
日本は死刑囚の生活や刑執行寸前まで何を食べていたかなどを
マスコミにながすなどはしない。きわめてオープンなのだが、
それがいいこととは限らない
反対に『死刑』があるから『オレを早く殺してくれ』と
『あきらめ感覚』で刑務所にはいる人間が日本にはいる。
それも暗黙のうちに批判した映画だった

『自分の人生を価値あるものにしたいなら、誰かの人生を価値
あるものにするべきだ』と映画の最初の方で、ケビスペが講義で
いう台詞がこの作品のプロットラインを物語ってるともいえる。
コンスタンスは反死刑執行に、身を投じるデヴィッドに何の
手もなくなった・・・自分の最後のかなわぬ願いも聞いてもらえた
その時に、彼の人生を『価値あるもの』にしようと試みた。
が、デヴィットは刑をかぶり初めて『本当の価値ある人生』は
『お互いが価値あるもの』でなくてはならないと気づき、
ビッツィーを呼んだのだろう
彼がこのまま『冤罪』をかぶったことが後で証明できたと
しても、誰が『彼女』の人生を『価値あるもの』に変えて
くれるのか・・・と。
このままでは『彼女』は『犠牲』になっただけだと・・・。
ふと、この映画を見終わったあとアメリカの画家A.ワイエス
のことを思い出した
彼は風景画を主にしていたが、後に『ヘルガ・シリーズ』
と呼ばれる女性像が多数でてくる。それは、彼が結婚して
いたにもかかわらず、彼女の家まで行って描いていた絵だった。
そして後に発見されたとき、こういう言葉が残っていた
『彼はヘルガを同胞として愛していたのでしょう・・・』
ダスティーは、そんなコンスタンスをみて歌劇
『トゥーランドット』の『氷のような姫君の心も』を
いつも聞いていた。
それもまた、彼女の『犠牲』がいつか『愛』にかわる
ことを臨んだ結果だったのだろう。だからこそ、
あの報酬を無言で彼デヴィッドの妻の元へ届けたのだから


ル・ジタン(1975)
ユーゴ・セナールは暗黒街の間で『ル・ジダン』と呼ばれる恐れられる
ジプシー出身の流れ者である。
ジプシーに安楽の地はなく、何処へいっても手ひどい仕打ちを受ける
自分の身を呪い、また世間を呪い彼は犯罪に手を染めていた。
しかし、その多くは『仲間達への侮辱』への報復であることは誰も知らない。
三年前、ジタンは、フランス郊外の村の村長がジプシーに対して、
虐待を繰り返したので殺害した容疑で無期懲役を受けていたが
ムショ仲間の、銀行強盗のプロ、通称『ボクサー』ジョーとジャックと
共に脱獄、半年の間に6つの銀行を襲った。
ブロー警視は特別捜査隊を組んで、ジタンの行方を追うが、いつも
寸での所で逃げられてしまうのだった。
ヤン・ユックは、50をとうに過ぎた、この道数十年の金庫破りのプロ
である。偶然にもジタンが銀行を襲った日、彼も宝石店を襲った。
しかし、彼の妻がブロー警視の部下と浮気していたことから、彼は逃走
しなくてはいけなくなるが、逃げる先々で、出会ったこともない
ジダンが事件を起こしていた。
ブロー警視は自らの刑事生命をかけて、両者を追うことにするが・・・
(原題名:Le Gitan)
監督:脚本:
ジョゼ・ジョバンニ
出演:
アラン・ドロン
(ユーゴ.セナール/
ル・ジダン)
ポール・ムーリス
(ヤン・ユック)
アニー・ジラルト
(ニニ)
マルセル・ボザフィ
(ブロー)
レナード・サルバトーリ
(ジョー・アミラ)
ミシェル・フォティン
(マルセル)
ピエール・ダニー
(リケ)
REVIEW(****)
この映画の上映当時、某ア○スの曲のラストフレーズを繰り返し
歌ってた頃があった、『何もいい事が、なかったこの街で』
ドロン演じるジダンにとって世界中何処でもそうではないだろうか。
監督ジョゼ・ジョバンニが実在の人物をモデルにドロンの為に
書き下ろしたフィルム・ノワールで、『いつも周囲の誤解と不信感に
囲まれピリピリせざるを得ない人生を送る』者へのメッセージとして
かかれている所に星が増えた。
このパンフ+チラシのドロンが実は一番のお気に入りで、なが〜い間
書類にいれて、上司の顔を見て、バクハツしそうになっては、この顔を
みていたのを思い出す。
でもって本編はベルギーの海岸リゾート地オスデンテからジプシーの
集落にうつっていくのだけど、その風景が、どんどん寂れていく。
どう考えても人のいなさそうな所に、ひっそりすんでる、彼らの元にも
警察はかぎつけてくる。ジダンがいるかどうか聞きにくるのだけど、
本当は、ジダンは口実でジプシー達をこの町から追い払いたいと
思っている警察。あえて憎まれ役をかって出ているジダン。
どうせ、外の人間に『ロマ(ジプシーのこと)』のことはわかるまい・・と
強盗をくりかえして、心のすきま埋まるわけでないことも知って
いながら繰りかえすのは、暗黒街に身を置くほうが、まだ世間の目に
さらされるよりマシだと思うからなのだろう。
初めてあったはずのヤンにジタンが何の不信感も抱かないように
脚本を書いてあるのは、ジョバンニ自身が結束重視のレジスタンス
出身だったかもしれない。
そして、ジタンはブロー警視の返り討ちにあい、銃弾をあびた身体で
獣医のもとへ飛び込む。そのときに治療の報酬として、
有り金を渡そうとするのだが,獣医はただ握手してくれるだけでいいと
いう。そして、くる者に施しを与えるのは植民地時代からの教えという
獣医の言葉は、監督自身の言葉かもしれない。
ドロンの人種のルーツでもあり、監督の出身のコルシカ島は、かつて
フランス領だった。
そして、ラストに子供に別れを告げるドロンのシーンが、またいがった
でもコレは見てのお楽しみに。


リクルート(2003)
卒業後は引き手あまたというプログラマーで、MIT主席のジェームスは
DELL相手に端末さえあれば画像をどこへでも送れる自作ソフト
『スパルタカス』をDELLに入社プロデュースしていた。
将来はプログラマーとして約束されている彼にとっての唯一の
心の影は'90年に飛行機事故で消息をたった父の事。いまだに
専用サイトを儲け、その情報を募っていた。
が・・・それをかぎつけてきたのは、CIAのリクルーターと名のる男
ウォルター・・・彼はジェームスの心の影を全て見通すかのように、
この『賭け』に乗るようにさそいこむ。
CIAの訓練所に入れば、全ては『ゲーム』であり『訓練』
ー信じるな、自分の五感でさえもー
そうなのか・・・ジェームスの『賭け』は始まったばかりだった・・・
(原題名:The Recruit)
監督:脚本 By:
ロジャー・ドナルドソン
共同脚本 By:
カート・ウィマー
出演:
アル・パチーノ
(ウォルター・バーグ)
コリン・ファレル
(ジェームス・クレイトン)
ブリジット・モイナハン
(レイラ・ムーア)
ガブリエル・マック
(ザック)
REVIEW(***)
エンタテイメント性に富んでて、見終わった後は『おもろい〜』
で、四つ星だな〜と思って一週間後、だんだん冷めてきた、マズい(汗)
なんつーのかな、同じCIAモノで『上司と部下の対立モノ』だと
前のレビューでUPした『スパイゲーム』の方が好きなんだよね。
人間関係としては。
『スパイ〜』のレッドフォードは冷戦時代に手腕をふるい、アメリカ
主導になった世の中に背をむけて、部下との関係を修復して去っていく
なんともいえない『男気』を感じるのだけど、この映画のパチーノの
立場は、日本の『一回成功してヘタったベンチャーの社長』に似てるなと
んでもってファレルはフリーのプログラマと
パチーノは変わった時代に文句言いちゃちゃくりながらも、利益だけは
頂いて、ラストはああなっちゃうと。
 『13デイズ』
の時はベースとなるストーリーが確率されていた、というのもあって
 いがったのですが、ストーリーの説明も、今回は『作り物』
に甘えてか甘いす。B.モイナハンも好きなのに〜惜しいよう〜。
ただ、この映画、アメリカの作家、カート・ヴォネカットの小説を
読んでからいくと『なるほど』です。映画の中でCIAが開発した
コンピューターウィルスの名前は『猫のゆりかご』から取った『アイス9』
だったり、ファレルが『スローターハウス5』を読んでいたり、
何より、作中に出てこなかったものの、彼の著書『母なる夜』は
この映画のプロットまんまじゃなかろうか(汗)というべき
『彼はあまりにも、おおぴらに悪につかえ、あまりにもこっそりと善に
つかえたが、その罪は彼の時代にある』
が全てを物語ってないだろうか


ローマの休日(1953)
欧州の王族最後の王位継承者として生まれたアン王女。
彼女は、親善旅行の為、ロンドン、パリなど欧州の主要都市を
まわる目まぐるしい日々をすごしていた。
ローマで外交官のもてなしによってひらかれた親善舞踏会では
若い王女は退屈しきっていて、床までつくドレスの中でヒールを
脱いでしまう始末。
何のための親善旅行・・・親善旅行の挨拶も、いつも同じ・・・
侍従に八つ当たりして困らせてしまうものの、鎮静剤を打つだけで
誰一人として王女の答えを持っているものはいない。
そんな、王女が夜の宮殿から、脱走してしまう。
が、夜の街を歩いているうちに鎮静剤が聞き始めて、アンは路上で
倒れてしまった。
そんな彼女を、仕事仲間との賭け帰りの新聞記者ジョーが見つけ
起こそうとするが、どうにもならない。仕方ないので、アパートに
連れて帰るが、一旦出社して、彼女の素性を知ったとたん仰天する。
これは、特ダネにつながると思ったジョーは、同僚のカメラマンの
アーヴィングを巻き込んで、取材をしようとするのだが・・・
(原題名:Roman Holiday)
監督:
ウィリアム・ワイラー
脚本:
ドルトン・トランポ
出演:
オードリー・ヘップバーン
(プリンセス・アン)
グレゴリー・ペック
(ジョー・ブラッドリー)
エディ・アルバート
(アービング・ラドビッチ)
ハートレイ・パワー
(ヘネシー編集長)
パオロ・カリーニ
(マリオ・デラーニ)
アルフレッド・リゾ
(タクシーの運転手)
ハインツ・ハンドリッチ
(ボナコウベ)
REVIEW(*****)
どれだけの映画ファンがこの映画に恋して、オードリーに憧れたのだろう・・・
そして、ローマに恋して、『王女さまたった一日の恋』の
切なさをわかっていても、何度も見てしまう・・・見終わった後の
何とも言えない、切ないのだけど、美しい『雪の結晶』のような
そんな映画でした。
このころのオードリーは、ホントに妖精みたいで、チャーミング。
ウチの母親も含めあの、ブラウス+ロングスカートのあのファッションに
憧れた人の多かったことか
一回目は、前のフィルム、二回目はデジタルリマスターで映画館で見た
この映画でした。デジタルリマスター化される映画の多い中、
映画館で見てよし、DVDでみてよしの映画の一つに思います。
決して古くなく、今のロマコメが忘れてしまった、人と人との
微妙な感情を描いているところが、ひきつけられる理由の一つ
ではないでしょうか。
勿論、あの髪を切るシーンや、アイスクリームを食べるシーン、
バイクに乗るシーンなど、出てくる名場面には、懐かしさを
隠せないものもあります。
ラストシーンも、あの時代だったから、叶わなかった、恋物語・・・。
相手を思いやる気持ちが、無言の中に、現れ出た名場面の一つでも
あったと思います。
そんな二人が可哀想だから、時を経たら、恋の形も変わるんじゃないか
と思ってつくられたのは『ノッティングヒルの恋人』なんでしょうね。
ちなみに、ウチの家、娘が『ローマ〜』で母は『ノッティング〜』です


恋愛小説家(1997)
マンハッタンに住む、売れっ子の恋愛小説家メルヴィンの
実生活は、小説と逆方向。強迫神経質にして潔癖症だから
誰もアパートに招いたことなどない。その上、毒舌で友人もなく、
毎日通うカフェのウェイトレスのキャロルに気があるのに、
気の利いた言葉をかけようにも出てくるのは毒舌の山ばかり。
そんな彼のアパートの隣人は、ゲイの画家サイモン。
モデルのヴィンセントのタチの悪いツレが強盗に入り大怪我を負った
彼が入院してる間、彼の愛犬ヴァーデルをあずかる羽目に。
サイモンのパートナーの黒人の画商フランクに脅される形で
メルヴィンはヴァーデルを預かるハメになるのだか・・・・
(原題名:As Good As it Gets)
監督:
ジェームズ・L・ブルックス
脚本:
マーク・アンドラス
出演:
ジャック・ニコルソン
(メルヴィン・ウドール)
ヘレン・ハント
(キャロル・コネリー)
グレック・キニア
(サイモン・シショップ)
キューバ・グッティングJr
(フランク・サッチ)
スキート・ウーリッチ
(ヴィンセント・ロピアノ)
シューレイ・ナイト
(ビバリー・コネリー)
ジル
(ヴァーデル)
REVIEW(***)
この映画、ニコルソンの役はトラヴォルタ、ヘレンの役はH・ハンター
でオファーされていたらしい。そうなると他のキャストと年齢が
つりあうかもしれない。でも作風は変わっていたかも。
実生活では友人は出来そうにもない代表格なのに、人を魅了する
恋愛小説が書けてしまうのは、寂しさの裏返しじゃないだろうか。
映画の中で、雑誌の受付嬢に『貴方の小説のファンです』と言われ
メルヴィンは『どうせ小説は好きでもホントのオレはスキでもないんだろ』
と言わんがばかりに、自分の小説にハマる人間をボロくそにけなして
編集部を後にする。あのとき、自分の本当の姿をみて懐いてくれたのが
隣人の犬ヴァーデルだけで、犬でも自分のコトがわかってくれるのに
オレが書いてる対象の人間ってヤツは何なんだよ・・・という
 あてつけも感じてしまった。
一方、一見誰とでもソツなくやっていけているキャロルは、
自分の中にある『毒』をことごとくブチまけるかのようなメルヴィンが
突然自分の人生に現れて大慌て。
こんな人は、ダレにも相手にされないんだろうなぁ・・・と思っていた矢先に
かわいい子犬を連れてきたことから、彼女の心が動き始める。
恋愛小説を書いてるのは、彼が現実にゲンメツしきってるからかけるの
かもしれないというコトがモロモロ分かりかけてきたころに、
色々悶着があるのだけど、中でも面白かったのが、完全にスランプに
陥って、アパートからおん出されたサイモンの御付にキャロルとメルヴィンが
いくハメになるシーン。
キャロルがサイモンはゲイなので安心してバスルームで服を脱いでたら
『描かなきゃ!』と忘れてた画家魂が甦ってきて明け方まで彼女を描いていた
というシーン。これがキッカケでメルヴィンとキャロルはサイモンの仲裁で
ナントカ・・・というアレなのですが。
それにしても、ヴァーデル、かわいかったな〜種類はベルギー産の
ブリュッセル・グリフォン。日本には年間100匹と入ってこない犬で
元々が猟犬なので、育てるのも一苦労するそう。でもカワイイ・・・。


 


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